Apple WatchやAirPodsなどのウェアラブル端末の出荷台数は、順調に成長を続けてきましたが、2020年には新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的影響により、急減速するとの予測が発表されました。
2020年のウェアラブル出荷台数、前年比5%の伸びにとどまる
調査会社ABI Researchは、2020年のウェアラブル端末出荷台数を2億5,400万台と予測し、以前の2億8,100万台から引き下げています。
2019年の出荷台数2億4,100万台から成長は続くものの、前年比成長率は5%となり、2018年から2019年にかけての前年比28%から、急激な減速となります。
ウェアラブル急減速の要因は3つ
ABI Researchは、ウェアラブル端末の急減速の要因として、以下の3つを予測しています。
第1の理由は、多くの地域で外出禁止令が出され、人々が外出できないためです。
ジムにも行けず、従来ほどは運動できない状況ではフィットネス機能へのニーズが低下するのに加え、スマートフォンがポケットの中ではなく目の前にあり、いつでも通知を確認できるので、通知機能の必要性が低下すると考えられます。
ただし、在宅勤務やビデオ会議の増加によって、AirPods Proなどの製品を求める人は増えると考えられ、家庭内利用ニーズに支えられる面はありそうです。
第2の理由は、失業や収入減少により、人々のテクノロジー製品に支出可能な可処分所得が減少するとみられるためです。
第3の理由は、収入に影響がなくても、将来の経済的不安に備えて高額品の購入よりも貯蓄を優先する人が多いと考えられるためです。
2021年以降は徐々に回復か
ただし、2021年には経済が徐々に回復し、人々の「健康」に対する意識が高まることで、ウェアラブル端末の成長ペースも回復する、とABI Researchは予測しています。
同社は、2021年の出荷台数を2億8,900万台(前年比約14%増)、2022年には3億2,900万台(同14%増)と、ウェアラブル端末の成長は続くと予測しています。
好調を維持してきたAppleのウェアラブル部門
Appleは、現地時間4月30日に発表した2020年1月〜3月の業績で、「ウェアラブル、ホーム、アクセサリ」部門の売上高が前年同期比23%増と順調でした。
なお、調査会社IDCのデータによると、2020年1月〜3月において、Appleはウェアラブル端末の世界出荷台数シェアで29.3%で、出荷台数は前年同期比6割増と好調を維持しています。
Source:ABI Research via 9to5Mac
(hato)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-292844/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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