コロナ禍によって医療へのアクセスが難しくなる中、オンライン診療への期待が高まってきた。米Orbitaは医療情報を必要とする人へ適切な情報を提供するよう、患者との対話をAIによって高度化することを目指している。
医療向けの質問ができる音声検索アプリ
スマートスピーカーや、モバイルアプリのAIアシスタント機能の普及が進んでいる。ユーザーが自然な言葉で話しかけると、必要な情報を検索し、最適な回答が返されるのが特徴だ。
Orbitaは、このような音声検索アプリを、医療向けに特化して開発してきた。想定される使い方としては、患者が抱える症状について質問したり、医療機関に関する情報を聞いたりといったものが考えられる。
スマートスピーカーAmazon Echoやモバイルアプリへの導入が可能であり、いつでもどこでも医療情報へアクセスできるように。さまざまな疾患や医療機関に関する情報を蓄えており、チャットボット、あるいは音声検索の技術を使い、患者対応の自動化が期待されている。
電子カルテと連携し、実用化が進む
Orbitaは入院している患者や、慢性疾患を抱えて自宅療養している患者へ有効な音声インターフェースとなる。自分の症状を訴えると、必要に応じて、医師や患者へ通知が届くからだ。
電子カルテ等と連携し、それぞれの患者に最適な対応ができるようワークフローの仕組みを実装する機能も提供されるようになり、既に、米国の大手医療機関メイヨークリニックや、ドイツの製薬会社メルク等で実用化されている。
同社は2020年5月に900万ドルの資金調達を発表した。ヘルスケア大手フィリップスのベンチャーファンド等が投資家に名を連ね、オンライン診療の利用増加に合わせて、今後の発展が期待される。
- Original:https://techable.jp/archives/126413
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:佐藤隆之
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