新たな世界観を生むG-SHOCKの仕上げ加工【G-SHOCK最新モデルの魅力】

【特集】G-SHOCK最新モデルの魅力

カラーや素材を変えるだけではできない、新たな表現の追求。これを実現するのが、さまざまな仕上げ技術だ。質感を変え、新たな表情を加えるコーティングや表面加工などの技術が、 G-SHOCKの可能性をさらに広げていく。

■時の移り変わりを表現したグリッドパターン

シリーズ全体の価格レンジが広いG-SHOCKは、それぞれにCMF(Color、Material、Finish)による表現が異なる。特に近年、ラインナップが増えてきたメタルタイプは、表面仕上げに多彩な技術を用いている。代表例として、腕時計のケース仕上げではおなじみのザラツ研磨や、鮮明な色合いを加える蒸着処理、表面の硬化と質感アップにつながるDLCコーティングがある。これらを組み合わせて、メタルらしい上質な雰囲気を高めているのだ。

そんな中、新たにチャレンジしたのが、レーザー加工だ。2019年に発売された「GMW-B5000TCM」のドットパターンのカモフラ柄に使われたこの技術を、最新モデル「GMW-B5000CS」では、さらに大胆なグリッドパターンに応用した。

商品企画を担当するカシオ計算機・泉潤一さんは「レーザー処理という外装技術を応用したラインナップの展開を図ると同時に、ファッション性の幅を広げる狙いがあった」と採用の経緯を語る。

「奇抜なパターンに見えますが、全体にブラックIP加工を施し、モノトーンでシックな印象にまとめています。モード、カジュアル、オンオフ問わず使ってもらえるのではないでしょうか」

今までにない表現だけに、グリッドの入れ方や太さ、数など、何度もパターンを変えて検討。デザイン担当の赤城さんは「ベストなバランスを見つけるのに苦労した」と振り返るが、その甲斐もあって斬新な印象と洗練された雰囲気を兼備する、新たなG-SHOCKが誕生した。

▲硬いメタル素材の表面をレーザーでごくわずかに削り取り、形状に合わせて緻密な模様を施せる。線のカーブや太さなどを微妙に調整でき、デザインの自由度も高い。Baby-Gの一部のモデルでも採用された

このグリッドパターンは、G-SHOCKの過去と未来をつなぐタイムトンネルがモチーフ。CMFにS=ストーリーの要素を加えたものでもあり、未来につながる新たな物語を紡ぐモデルとなるだろう。

 

■新たな技術で蘇った初代モデルのディンプルデザイン

「G-SHOCK GMW-B5000CS-1JR」(9万6800円)

初代モデルをフルメタルで再現した「GMW-B5000D」をベースに、ブラックIPを施したケースやバンドに、時を表現したグリッドパターンをレーザーで刻印。Bluetoothによるスマホ連携やマルチバンド6、タフソーラーなど機能も充実。ケースサイズ49.3×43.2mm。20気圧防水

▲バンドピースにはディンプル加工を施し、初代モデルの樹脂バンドデザインを継承。くぼみ部分にもレーザー加工が施されている

▲バックルのロゴには袋文字を使い、全体のデザインと統一感を出した

▲裏蓋は気密性が高いスクリューバック仕様。DLC処理が施され、レーザー加工も加えられている

 

 

■Finish Variation

▼気鋭の芸術家とのコラボで時間の流れを表現

「G-SHOCK MTG-B1000TJ-1AJR」(12万1000円)

水墨画とストリートアートを融合させた中国の芸術家、陳英傑氏とコラボ。MT-Gをベースに中国哲学の太極をブラックIPやプリント技術で表現。ケースサイズ:55.8 ×51.7mm。20気圧防水

 

▼東洋の伝統と西洋のセンスで宇宙の概念を具現化

「G-SHOCK GST-B200TJ-1AJR」(6万2700円)

こちらも陳英傑氏がG-STEELをベースに表面のデザインを担当。変化や時の流れを表現した模様が、ケースやバンドに描かれている。ケースサイズ:53.3×49.2mm、20気圧防水。

 

>> 特集】G-SHOCK最新モデルの魅力

※2020年5月6日発売「GoodsPress」6.7月合併号掲載記事をもとに構成しています

取材・文/高橋智 写真/江藤義典


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