米企業との取引が禁じられたことでサプライヤー探しに奔走するHuaweiですが、大規模なファンドリを持つ韓国のSamsungならば、米政府の取り決めに抵触しないのではないかとの見方が浮上しています。
米政府の規制に抵触せず
Huaweiは現在、米政府が定めた禁輸リスト(エンティティーリスト)に加えられたことによって、Googleを始めとした米企業との取引を原則的に禁じられています。さらに米企業だけではなく、チップ製造最大手の台湾TSMCも取引を9月から停止する予定で、Huaweiは新たなサプライヤーの確保に必死です。とはいえ、技術力の問題が一朝一夕で解決することはなく、思うように中国国内でのサプライヤー探しは進んでいないとみられています。
そうした中で、新たにHuaweiのチップ製造サプライヤーとして浮上してきたのがSamsungです。量産をTSMCに任せるAppleとは異なり、Samsungは自社ファウンドリ(工場)を有しています。現時点では主に自社製スマートフォン向けのチップとしてExynosシリーズを展開していますが、かつてはiPhoneのチップ「A〜」シリーズも提供していました。
しかし、iPhone12のA14チップでも採用予定の極端紫外線(EUV)と呼ばれる次世代プロセスを積極的に開発するなど、Samsungは技術力でもTSMCに引けを取りません。また、EUVの機械はドイツのASL製、チップのテストを行う機械も日本から購入と、米政府の取り決めたルールに抵触していません。
SamsungとHuaweiの両社にメリット
はたしてHuaweiとSamsungは手を組むのか――現時点では観測の域を出ていませんが、すでに両社は5Gの基地局向けのチップで話し合いの場を設けていることが分かっており、今後さらなる提携を行う可能性もあります。
また、Samsungは昨年“打倒TSMC”を目標として、自社ファウンドリに毎年100億ドル(約110兆円)規模の巨額資金を投じる計画を明らかにしているだけに、Huaweiの今の状況はまさしく“渡りに船”でしょう。
Source:PhoneArena,Gizmochina
(kihachi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-295542/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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