SpaceXは高帯域で低レイテンシーのグローバルなインターネットサービスのバックボーンとなる、低地球軌道(low-Earth orbit、LEO)の小型衛星ネットワークであるStarlinkを構築している。しかしその努力が、収益を上げるために必要な今後の資金源のひとつが時間切れになるかもしれない。連邦通信委員会(FCC)の要求によると、農村地区のブロードバンドに助成する160億ドル(約1兆7200億円)の国の資金に応札する者は誰であっても100ミリ秒未満のレイテンシーを実証しなければならない。しかもその締切は来月、2020年7月だ。
この巨額な公共資金オークションの締切は2020年10月29日だが、応募の締め切りは7月15日だとEngadgetは伝えている。FCCによれば、LEOで衛星を運用しているプロバイダーは、もっと高い高度の静止衛星よりも有利かもしれないが、指定された閾値を満たすためには中継局やハブ、目的局の端末などで発生するレイテンシーを考慮に入れる必要がある。
SpaceXはFCCは同社ネットワークの能力を疑う必要はないと考えている。同社が目標としているレイテンシーは20ミリ秒未満であり、それは地上でケーブルを使用する高帯域ネットワークより優れていることもあるという。
SpaceXは、Starlinkの特に2020年における展開を急いでおり、既に7回の打ち上げミッションで計418基の衛星を送り出している。これは現在操業している民間衛星企業の中では最も多い。このハイペースの背景には、2020年末までに米国とカナダの顧客にサービスを提供したいという目論見がある。その後、世界中の顧客にサービスを提供することを目的としている。
SpaceXの歩みはこれまでのところ順調なようだが、でも巨額な政府資金提供のための要件は、同社にとって時期が尚早かもしれない。それでも、この構想に関連した連邦政府の契約は他にもあり、後に同社がそれらの交付対象になることも十分ありえるだろう。
画像クレジット: Starlink
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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/06/16/2020-06-15-spacex-will-have-to-starlink-internets-low-latency-within-the-next-month-to-qualify-for-up-to-16b-in-federal-funding/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Darrell Etherington
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