Apple Watchの累積出荷台数1億台到達目前か、AirPodsと競合も?

Apple Watch Series 5
 
2020年第1四半期(1月〜3月)における世界スマートウォッチの出荷台数予測を、調査会社Canalysが発表しました。Apple Watchは出荷台数を減らしたもののシェアトップを維持しており、累積出荷台数1億台到達が近いとみられます。北米や欧州では、AirPodsがApple Watchと競合している可能性も指摘されています。

Apple Watch、出荷台数減もシェアトップを維持

Canalysによると、2020年1月〜3月期におけるスマートウォッチ出荷台数は1,430万台でした。これは、前年同期比で12%のプラス成長です。
 
世界的に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けた中でも、スマートウォッチ市場は拡大を続けています。
 
メーカー別では、Apple Watchが出荷台数520万台で、前年同期の600万台から13%の減少となりました。出荷台数シェアは36.3%で、前年同期の46.7%から低下しているものの、以前としてシェアトップの座を維持しています。
 
Canalys 2020年1月〜3月 スマートウォッチ出荷台数
 

AirPodsがApple Watchの需要を食っている?

中国では、春節とeSIMの対応地域拡大が重なったため、LTEモデルのスマートウォッチが250万台を出荷する人気となり、AppleとXiaomiがその恩恵を受けたとみられます。
 
以下のグラフでも、LTEモデルのスマートウォッチ出荷台数が中国で急速に伸びていることが確認できます。
 
Canalys 2020年1月〜3月 スマートウォッチ出荷台数
 
一方、スマートウォッチの出荷台数で、北米の占める割合が3分の1を切ったのは統計開始以来初めてのことです。
 
Canalysのアナリスト、ビンセント・シールケ氏は「Apple Watchは、ヨーロッパと北米で低調だったが、他地域がカバーしている」とコメントしています。
 
ヨーロッパと北米でApple Watchの需要が減速した理由について同氏は、ユーザーが「ぜひ欲しい」と思うアクセサリが、Apple WatchからAirPodsに移っていると分析し、AirPodsがApple Watchと競合しているとの見方を示しています。
 
なお、調査会社IDCは、2020年1月〜3月期にApple Watchの出荷台数は前年同期比で減少した一方、AirPodsの出荷台数が伸びた結果、Appleのウェアラブル端末全体で前年同期比59.9%と大きく伸びているとのレポートを公開しています。

Apple Watchの出荷台数、1億台目前か

シェアトップを走り続けるApple Watchは、1月〜3月の間だけで400万人の新規ユーザーを獲得しており、ユーザー数はインストールベースで7,000万台にのぼる、とCanalysは推定しています。
 
Canalysは、2015年のApple Watch発売以来の累積出荷台数が、第2四半期(4月〜6月)の間に1億台の大台に到達すると予測しています。
 
Canalys 2020年1月〜3月 スマートウォッチ出荷台数
 
 
Source:Canalys
Photo:Apple
(hato)


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