スイス・チューリッヒ大学と米国のインテル社が協力して、完全自動操縦でドローンのアクロバット飛行を行えるAIシステムを開発した。
人のドローンパイロットが習得するのに数年かかる高度なアクロバットも、AIなら数時間練習しただけで出来るようになってしまうそう。
搭載されたセンサーの情報を基にAIが操縦
そのAIシステムは、ドローンに搭載されたカメラとセンサーから送られる情報を基に操縦する。アクロバット飛行にはパターンがあり、そのパターン通りに飛行させるには、変化する周囲の状況に常に対応して操縦しなければならない。
それには練習が必要で、人のパイロットなら実際のドローンで何度も繰り返すところだが、チューリッヒ大学の研究者たちは、コンピューターシミュレーションの中に様々な環境を作り出し、AIに練習させたという。
わずか数時間の練習で習得
人がアクロバット飛行の技を習得するには、高度なものになると数年かかるそうだ。ところが、AIなら、高速でシミュレーションを繰り返し、数時間で出来るようになってしまう。
また、人のパイロットは時に雑な操作をしたり、うっかりミスしてしまうことがあるが、AIにはそれがなく、安定したスムーズな飛行が可能になる。(ただ、不測の事態が生じた場合、今のところ人の対応のほうが優れているそうだ)
こうしたAIならではの安定性や正確性のおかげで、接近し合った数十台のドローンが隊列を組んで曲芸飛行をする、ということも出来るらしい。
同大学が発表した論文の最初に、40台近くのドローンが一列になって「パワーループ」や「バレルロール」、「マティフリップ」を披露した写真が掲載されている。
University of Zurich:Deep Drone Acrobatics
- Original:https://techable.jp/archives/129869
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:信人安谷
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