ダイドードリンコ株式会社は、日本初となる顔認証による購入が可能な自動販売機「顔認証決済自販機」の実証実験を2020年7月3日より開始。この実験には、日本電気株式会社(NEC)の生体認証「Bio-IDiom」の中核技術である顔認証技術が活用されている。
ユニークな自販機の仲間入りなるか?
ダイドードリンコは、業界有数の自販機網を主力チャネルとして事業展開しており、国内飲料事業における自販機の売上は全体の8割以上だという。
現在展開している自販機は、標準自販機に加え、スマホ対応自販機、コイン投入口や返却口、商品ボタンなどが使いやすく設計されたユニバーサル自販機、災害発生時に一時的に飲料を提供するインフラとしての役割を担う災害救援自販機など多くの機種が存在する。
その機能もさまざまで、数字がそろえばもう1本もらえるルーレット機能や方言・外国語、オリジナルのフレーズを話すおしゃべり機能などユニークな自販機が多い。
このたび検証される「顔認証決済自販機」は、手ぶらで飲料を購入できる仕組みを実現し、オフィスや工場などにおいて財布やスマートフォンなどを持ち歩かずに済む「便利さ」や「快適な環境」を実現すると期待されているようだ。
手軽で安心な2要素認証!
同実験は、2020年7月3日より約3ヶ月間、ダイドードリンコ本社と大同薬品工業関東工場、NEC本社などで実施される。
同実験ではまず、利用者がスマートフォンやタブレットなどから事前に顔画像とクレジットカード情報、パスコードを登録。その後、自販機で「顔認証」を起動すると自販機が自動撮影を行う。認証後、パスコードを入力し、商品を選択するという流れだ。2要素認証により、簡単かつセキュアな購入体験が可能となる。
同自販機に活用されている顔認証技術は、世界No.1の認証精度を誇るという。実際に、米国国立標準技術研究所(NIST)が実施した顔認証技術のベンチマークテストにおいて5度、第1位を獲得している。ちなみに、2019年に第1位を獲得した際には、1,200万人分の静止画の認証エラー率0.5%という他社を大きく引き離す数字を残した。
NECは、「2020中期経営計画」のもと、AI・IoTなどの先進技術を活用した製品・サービスを提供し、バリューチェーン全体で人やモノ、プロセスの情報・状態を共有することで新たな価値を生み出す「NEC Value Chain Innovation」を実現していくとしている。
また、ダイドードリンコは、「グループミッション2030」の「自販機ビジネスをもっと身近で毎日の生活に役立つビジネスへ進化させる」という基本方針のもと、自販機のイノベーションを推進していくとのことだ。
- Original:https://techable.jp/archives/130355
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口
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