篠田哲生。時計の世界では知らぬ者はいない大物ライターだが、ゴルフの腕はイマイチ。本業が忙しすぎて練習時間がない、のが本人の言い訳だ。効率重視のこの男のモットーは、とにかく道具に委ねてスコアを減らすこと。意識低い系ゴルファーがデジタルツールを片手に掲げ、上達の裏街道を堂々練り歩くゴルフドキュメントが始まる。
今回のデジタルゴルフギア
ソニー「スマートゴルフレッスン」
実勢価格:3万5980円
センシング技術と映像解析技術を組み合わせ、スマホやタブレットでスイング動画を撮影しながら練習できる小型のセンサー。クラブごとに画像を分けたり、お気に入りを設定できたり、2つのショットを比較できたりと、練習後の復習が簡単にできるようになっているのも魅力だ。
とりあえず外出できるようになったので、久々に近所の打ちっぱなしで練習再開。とはいえ、かれこれ2カ月くらいクラブを振っていないので、どうにも以前の感覚がつかめない。
しかし慌てることはない。こちらにはスイングを動画撮影してくれるだけでなく、スイング軌道なども解析してくれるソニー「スマートゴルフレッスン」があるので、細部までチェックしながら練習できるのだ。しかも撮影した二つのスイングを並べて再生する機能を使えば、比較しながらチェックできる。もちろん、へたくそスイングを並べても意味がないので、今年の初めのラウンド中に「スマートゴルフレッスン」で撮影した友人(シングルゴルファー)のスイング動画を使ってみる。
友人のスイングはとにかく優雅。ビッグドライブこそしないが、程よく力が抜けており、軽やかにボールを運んでいく。それに比べると僕のスイングは、なんだかぎこちなくて力みがある。その違いはどこにあるのか? スイングを比較再生するとわかる。
まずは「腰の捻転不足」。体が回っていないので、無理やりクラブをあげているように見える。そして「スイング時に腕が曲がっている」。これは以前から治らない癖で、スイングが小さくなってぎこちなくみえる。そして腕が縮こまっているため「フォロースルーが極小」になる。結果として、優雅さに欠けるスイングになってしまうのだ。スイング軌道を比較すると、さらに良くわかる。友人のスイングよりもテイクバックが無駄に大きく、それでいてダウンスイングで腕が曲がるので、クラブが内側を通る。だからスイングも球筋も安定しないのだ。
スイングデータを可視化するなら、自分のスイングだけでなく、上手なゴルファーのスイングデータも参考にしたい。比較することで、自分の弱点がより明確化するだろう。
久々の屋外練習はデジタルの力を借りて
友人のデータが白、僕のデータがオレンジで表示される。気になったのは腰の捻転。トップ位置も含めて全体的にぎこちない。
「スマートゴルフレッスン」では、インパクトのタイミングで動画を停止できる機能があるので問題点を確認しやすい。友人はボールを打つ瞬間は腕がスッと伸びているが、僕はぎゅっと縮こまっている。おそらく、ダフるのが嫌なんだろう。
インパクトの段階で、すでに腕が縮こまっているので、当然フォロースルーも小さくなる。その結果、不格好なスイングになってしまうのだ。
スイング軌道を見ると、違いがわかる。白が友人の軌道で、テイクバックとダウンスイングが同じ場所を通過している。僕のスイング軌道はオレンジ色で、大きくテイクバックし、小さくダウンスイングしている。
ちなみに「スマートゴルフレッスン」では、パターの軌道やテンポ、スピードも計測できる。30球ほど打ってみたが、スイング軌道はストレートで、クラブの向きはスクエア。つまりうまく打てているということになる。これは家でのロングパットの練習にも活用したい。
text : 篠田哲生
1975年生まれ。40を超える媒体で時計記事を担当する激売れライター。大人の嗜みとして2年前からゴルフを始めるも、今のところ上達の気配は全くなし。「ファー」の声出しに自信あり。
- Original:https://www.digimonostation.jp/0000127298/
- Source:デジモノステーション
- Author:モクタンアティサ
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