元グーグルのロボティクス担当ディレクターが家庭内で動き回るロボットのプラットフォームを発表

ロボットの名前はStretch(ストレッチ)。厳密に言うならStretchの研究エディションだ。背が高くてガリガリでミニマルな家庭用ロボットのデザインをまさに表している名前だとう。単純でテクニカルなデザインのStretchは、ちょっと変わっているがなんとなく親しみを感じる。標準的なロボティクスの要素を多数取り入れた設計で、家の中を動き回り、邪魔になりそうなときにはよけることができる多目的のマシンを実現しようとしている。

Stretchは、ベイエリアを拠点とするHello Robotの初の製品だ。同社は3年間ステルスで活動し、ここにきて姿を現した。創業したのはジョージア工科大学出身でCEOのAaron Edsinger(アーロン・エドシンガー)氏。Google(グーグル)が2013年にエドシンガー氏の会社であるRedwood Roboticsを買収後、同氏はグーグルでロボティクス担当ディレクターを務めていた。

Stretchはまだ初期段階の製品だ。価格は1万7950ドル(約192万円)で、現時点では開発者向けプラットフォームだが、ゆくゆくは適切なソフトウェアを用意して商用ベースにできるだろうということは容易に見てとれる。エドシンガー氏は「Stretchの今後のエディションは、もっと直接的に商用での利用をターゲットにしたものになるだろう。しかし現時点では、研究エディションでできるだけ優れたカスタマーエクスペリエンスを提供することに集中している」という。このロボットには、グリッパーのほか、ナビゲーションのための3Dカメラとレンジファインダー、オンボードのコンピュータが搭載されている。ソフトウェアはROSとPythonを組み合わせて使用している。

プラットフォームはオープンソースで、家庭や小売店で役に立ちそうなタスクに関するロボット開発のために設計されている。

エドシンガー氏はリリースで次のように述べている。「このロボットの特徴は際立って長いリーチだ。だから我々はこのロボットをStretchと名付けた。この設計は特許出願中で、家庭で高齢者を補助する、食料品を棚にしまう、職場で感染の恐れがある場所を清掃するなど、さまざまな応用が可能だ。Stretchはこうした未来を作ろうとしている研究者や開発者にとってゲームチェンジャーとなるプラットフォームだと考えている」。

繰り返しになるが、これはまだ初期段階だ。Hello Robotは小規模なチームで、従業員は現時点で10人に満たない。これまでのところ、同社は完全に自力で運営されている。エドシンガー氏はTechCrunchに対し「これまでの顧客の反応をもとに、健全で収益性の高いビジネスにしていきたい」と述べた。

画像クレジット:Hello Robot

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(翻訳:Kaori Koyama)


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