Apple、開発者のエコシステムからインクルーシブでない言語の削除・置き換えを実施

apple プログラミング
 
Appleは、デベロッパサイトのニュースとアップデートで、コーディング用語の更新を発表しました。「master/slave(マスター/スレーブ)」「whitelist/blacklist(ホワイトリスト/ブラックリスト)」などの用語は、今後別の表現で置き換えられます。

ブラック・ライヴス・マター運動が発端

黒人のジョージ・フロイドさんが警官に殺害された事件がきっかけとなり、米国から全世界へブラック・ライヴス・マター(直訳:黒人の命は大切だ)運動が拡がっていますが、Appleの開発者エコシステムで使用される用語も見直しの対象となっています。
 
Appleは7月16日付けで、「Xcode、プラットフォームAPI、ドキュメント、オープンソースプロジェクト内を含めたデベロッパのエコシステム全体に対し、インクルーシブでない言語を削除し、置き換える取り組みを進めています」と発表しました。
 
すでにこの変更は6月22日から適用されており、ソフトウェアのベータ版や、WWDC20で配信されたデベロッパ向けドキュメント内でも、「ホワイトリスト/ブラックリスト」は「許可リスト/却下リスト」に置き換えられており、Xcode12におけるSCMのデフォルトブランチは「main」へと切り替わっています。
 
インクルーシブでない疎外的な用語を含むデベロッパAPIは、WebKitやSwiftなどの社内コードベース、パブリックAPI、オープンソースプロジェクト全体で置き換えの対象になっているだけでなく、非推奨扱いとなっています。
 
Appleは、コードベース全般に渡って、非推奨の警告を注意深くモニターし、積極的にプラットフォームSDKで利用可能な最新のAPIに移行していくことを勧めています。

Twitterでも同様の取り組み

Twitter社内でも、エンジニア用語の人種差別を彷彿させる表現を別表現に置き換える取り組みが行われています。
 
同様に、2018年にはプログラミング言語Pythonの開発者たちは「master/slave」の使用を取りやめています。
 
 
Source:Apple via AppleInsider
Photo:Apple
(lexi)


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