視覚障害者が外出するときに盲導犬を連れていることがある。自身の目で道や周囲を確かめられない飼い主に代わって盲導犬は道の角、段差、障害物などを知らせて安全に歩行できるようにサポートする。
ただ、全ての視覚障害者が皆盲導犬に頼れるかというと、そうでもないという。経済的な事情、犬を自宅で飼えない、犬アレルギーがあるなどで利用できない人もいる。そこで英国ラフバラー大学の学生が、振動や力の向きなどで道案内する手に持つデバイス「Theia」を開発している。
ライダーやカメラを搭載
ラフバラー大学で工業デザインとテクノロジーを学ぶアンソニー・カミュさんが開発中のTheia(テイア)は、毛玉取り機器のような片手で持てるデザイン。自動運転車などに活用されているライダーやカメラを搭載し、ユーザーの周囲の3D画像をとらえる。
ユーザーが「Hey Theia、○○まで案内して」と音声コマンドで目的地を設定すると、内蔵のプロセッサーがGPS情報やインターネットで得られるルートについての情報、それから3D画像を分析し、目的地までの道を決定する。
振動で注意喚起
ルートを決める際は道の混み具合なども勘案し、車が多い交差点を避けるなどの安全策も取る。そして交差点に差し掛かると、Theiaはマニュアルモードにするように案内する。
右折や左折といった進行方向は、犬のリードと同じようにTheiaを持っている手が感じられるようになっている。そして障害物など危険を感知するとTheiaは振動などで注意を喚起する。
Theiaはすでにプロトタイプが出来上がっていて、実用化へ向けてテストも行われている。現在は振動やモーターにまだ改善の余地があるとのことで、さらに開発に時間をかけ、ゆくゆくはクラウドファンディングなどを通じて商品化を目指す考えという。
- Original:https://techable.jp/archives/132798
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:mizoguchi
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