Immertecは外科手術のトレーニングにVR(仮想現実)環境を導入した。新しい機器を導入する際など、リアルタイムで没入感のある訓練によって、高い教育効果を発揮するものだ。
講師や受講者がリモート環境にいてもトレーニングが実施できるようになるため、優れた外科技術の普及に対する貢献が期待される。
外科手術のVRライブ配信アプリ
Immertecのアプリには、外科手術のトレーニングに必要な機能が揃っている。まず、講師となる医師は、アプリのスケジュール機能によって受講者と予定を合わせることが可能だ。また、講師側にある手術室には複数のカメラを備え付け、トレーニング中の動画配信が行える。
受講者は、VRゴーグルを装着し、ライブ配信されるトレーニングを閲覧する流れとなる。
ライブ配信は異なる角度から外科手術の様子が確認できるため、手元の細かい作業までよく見えるのが利点だ。事前に撮影したレントゲン画像や、トレーニング中のチャットも、映像に重ね合わせて閲覧可能となる。
追加の資金調達の後、国際展開へ
コロナ禍によって移動が難しくなる中、リモート環境でトレーニングが開催できるのはメリットが大きいだろう。
また、事前に撮影されたコンテンツではなく、リアルタイムの映像を使っている点も興味深い。細かい作業手順が重要となる医療機器は、没入感の強いVRとの相性がいいのかもしれない。
2019年にシリーズAとして600万ドルを調達した同社だが、2020年7月には、さらに追加で600万ドルの投資を受けた。
Immertecのシステムは既に100以上の医療機関に導入されていると言う。資金調達の後、計画されているのは、利用する医療機関を1000か所まで増やすと共に、医大への導入や米国外への進出だ。VR技術の価値あるユースケースとして今後の発展が期待される。
- Original:https://techable.jp/archives/133414
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:佐藤隆之
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