Blue Origin主導の開発チームが有人月着陸船の原寸大エンジニアリングモックをNASAに納入

Blue Origin(ブルー・オリジン)とその「ナショナルチーム」のメンバーであるLockheed Martin(ロッキード・マーチン)、Northrop Grumma(ノースロップ・グラマン)、Draper(ドレイパー)が、有人月着陸船のフルスケールエンジニアリングプロトタイプ(Blue Originプレスリリース)をNASAに納入した。NASAはこのプロトタイプの検査とレビューを進め、Artemis(アルテミス)計画の月ミッションに、最終的に利用する最終機体を作製するための準備を整える。

これによりBlue Originの有人着陸船は、テキサス州ヒューストンにあるNASAのジョンソン宇宙センターでテストを受ける準備が整った。このモックアップは実際に機能するわけではないものの、例えばBlue Originが製造予定の下降モジュールやロッキード・マーチンが製造予定の上昇モジュールなど、計画されている着陸船システムのフルサイズのコンポーネントも組み込まれている。モックアップ全体の高さは40フィート(約12.2m)弱だ。

このモックアップにより、乗務員と相互作用するテストとシミュレーションを可能になる。テストとシミュレーションを早期に開始することで、Blue Originとそのパートナーは最終的に使われる着陸船を開発する際に計器とコンポーネントのレイアウト、キャビンからの窓越しの視認性、座席や出入り口などを含む、設計上のさまざな観点に対する貴重な洞察を得ることができる。

モックアップの設計を活用できるのと同時に、シミュレーションによって宇宙船の多くの要素の設計に役立つ情報を得られる。どちらもBlue Originとナショナルチームが手掛けていることで、宇宙船をあたかも使用しているような状況を生み出すことでのみ収集できる情報はたくさんある。コンピューターによるシミュレーションや過去の教訓だけから得られない情報も多いのだ。

Blue Originとそのナショナルチームは、NASAから最初の有人着陸システム(HLS)の契約を勝ち取った3社のうちの1つだ。今後も同チームは、このエンジニアリングモックアップの具体化を続け、開発が進むにつれて、最終的な生産モデルにさらに近付けるための要素を追加していく。最終的には、次の米国人男性と初の米国人女性を2024年までに月面に着陸させるという野心的な目標のために、NASAをサポートする。

画像クレジット: Blue Origin

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(翻訳:sako)


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