乳房用画像診断装置「リングエコー」の開発を行う株式会社Lily MedTech(以下、Lily MedTech)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)の2020年度「研究開発型スタートアップ支援事業/Product Commercialization Alliance(PCA)」に採択された。
同社はNEDOによる支援を受けながら、リングエコーの開発を続けていく。
女性に優しい乳がん診断の実現へ
東京大学発のベンチャー企業であるLily MedTechは、女性に優しい乳がん診断の実現により、女性が乳がん検診を受けやすい環境づくりを目指す。
現在開発中のリングエコーには、東京大学医学系研究科・工学系研究科での研究技術に基づき、リング型の超音波振動子が用いられている。Lily MedTechは昨年12月に「第一種医療機器製造販売業」の許可を取得し、同製品の量産体制構築などに注力しているとのこと。
現在の乳がん検診における課題を解決
現在の乳がん検診では、X線マンモグラフィやハンドヘルド型の超音波が使用されている。しかしマンモグラフィには、圧迫による乳房の痛みや、X線照射による被ばくリスクといった課題がある。また、ハンドヘルド型の超音波に関しては、診断結果が検査技師のスキルに左右されてしまうことがネックだ。
それらを解決すべく開発されているリングエコーでは、受診者の乳房をベッドに空いた穴へ入れることで、乳房全体の3D画像を自動で取得。非接触ゆえ診断中の痛みはなく、超音波の使用により被ばくリスクもゼロとした。また、乳房が下垂した状態で自動撮像を行うため、再現性の高い画像が取得可能となっている。
(文・早川あさひ)
- Original:https://techable.jp/archives/135701
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:早川あさひ
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