アメリカでは、ケーブルテレビのニュース番組が重要な情報源として機能している。近年、AIによる出演者認識や文字起こしがさかんだが、スタンフォード大学はニュース番組を対象として、大々的にこれを行った。
「スタンフォード・ケーブルテレビ・ニュースアナライザー」では、現在メディアや調査機関が人力で行っていることをAIがスマートに肩代わり。出演者や発言の検索ができるほか、出演時間の計算などもできる。
主要なニュース番組27万時間以上を参照できる
同プラットフォームでは、AI技術を使用してニュース番組中の出演者や発言内容を自動的に測定することで、メディアの透明性を高める。2010年1月以来のCNNとFoxニュース、MSNBCのニュース番組、27万時間以上が検索対象だ。
映像、文字起こし、日付、時刻が紐づけられ、プログラム全体を通しての比較分析が可能。データは毎日更新される。
ニュースがどのように取り上げられているかを比較でき、発言を定量的に分析することで、報道の偏りなども発見できるようだ。
大統領選の調査に利用することも
例えば、「中国のコロナウイルス」といったフレーズを最初に使ったのはどの番組かを調べることもできる。
また同プラットフォームをさらに踏み込んだ調査にも利用できて、視聴者の検索傾向から大統領選の候補者の人気変動を分析したり、ニュース番組の性別ごとの利用時間を算出したりも可能なようだ。
これ以外にも、すでに行われてきた分析の例がarXiv上の論文に示されているので、ご興味ある方はそちらも参照いただきたい。
参照元:Stanford launches AI-powered TV news analyzer/ Stanford News
- Original:https://techable.jp/archives/136473
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:YamadaYoji
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