フィンテックではお馴染みのブロックチェーン技術を、採用活動に利用。特定の管理主体が介在することなく、転職希望者が自分のアイデンティティを保有・コントロールできるプラットフォームが開発された。
8月から、外国人ITエンジニア向け人材採用サービスとして、試験的に運用が開始される。
ブロックチェーン技術で情報流出や改ざんを防ぐ
運用開始となるダイレクトリクルーティング用のプラットフォームは、NECが開発したもの。ブロックチェーン技術とNEC独自のデータ変換技術(AONT技術)が活かされている点が新しい。
転職希望者のデータを管理する企業や組織が存在しないため、ユーザー(転職希望者)自身が、個人情報の閲覧相手や範囲を自主的にコントロールできるのが特徴だ。また同時に、データーの流出や改ざんを防ぐことも可能になる。
今回の試験運用は、ダイレクトリクルーティングのノウハウを持つ人材サービス会社「パーソルキャリア」とNECが共同で実施する。リクルーティングのターゲットはインド在住のIT技術者。一方、人材を欲しがっている企業は、GMOインターネット株式会社、株式会社ワイヤードビーンズなど計6社の日本企業だ。
スマートフォンアプリでスキル証明書を発行
転職希望者は、まず、インドに居ながらスマートフォンアプリでスキルテストを受験し、「スキル証明書」の発行を受ける。それをレジュメとともにプラットフォーム上で開示すると、企業の採用担当者が閲覧し、求める人材に個別にコンタクトを取るというシステムだ。
NECは2020年度中に、インドでダイレクトリクルーティングサービスの提供を開始する予定。今回の試験運用はその準備として、日本での就労を希望するインドのIT技術者のニーズを調べるほか、求人企業の採用負担の削減効果や、プログラミングスキルチェックの妥当性を検証する目的もある。
- Original:https://techable.jp/archives/136559
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:信人安谷
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