一般消費者向けの電気自動車の開発が加速度的に進み、今やさまざまなメーカーから展開されている。その技術を応用する形で、商業車両分野でも電動化が進みつつある。
スウェーデンのスタートアップVolta Truckがこのほど発表した「Volta Zero」は貨物運送や配達などのための完全エミッションフリーの16トントラックだ。来年初めにも試験を行い、2022年から本格生産される。
航続距離は150〜200キロ
16トントラックというと、それなりの大きさ。貨物バンよりは大きいが、長距離輸送トラックほどではなく、その中間あたりだ。Volta Truckは都市部での貨物輸送や配達などでの使用を想定している。
容量160〜200kWhのリン酸鉄リチウム電池を搭載し、航続距離は150〜200キロ、最高速度は時速90キロとされている。
「持続可能なトラック」
電動なのでVolta Truckは完全エミッションフリー。加えて、ボディのパネルに自然フラックス素材や生分解性のレジンなどを使用していて、同社は「世界で最も持続可能なトラック」とうたう。
同社は欧州で配達サービスを展開しているDPDと提携し、2021年第1四半期に英国ロンドンでパイロット試験を行う。そして2022年に本格生産を開始し、同年末までに500台を展開する計画を描いている。
貨物運送や荷物配達の車両を電動化する動きは世界各地でみられ、有名なところだと新興メーカーRivianやNikolaなどがある。これらの企業は米国を拠点とするが、Volta Truckは欧州マーケットを専門とする。
他のマーケットに比べ欧州は環境意識が高く、乗用車部門でも電動へのシフトが急速に進んでいるだけに、Volta Truckも注目を集めそうだ。
- Original:https://techable.jp/archives/136706
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:mizoguchi
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