外食産業では、人手不足に加え新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、ロボット導入を検討するケースが増えてきている。
そんななか、回転寿司の「すし銚子丸」を運営する株式会社銚子丸は、株式会社アルファクス・フード・システム(AFS)が提供する自律歩行型完全AI配膳ロボット「サービスショット」を「すし銚子丸雅 習志野店」に試験導入した。
導入しやすい配膳ロボット
2020年3月に発表された「サービスショット」は、配膳ロボットのなかでも珍しい自立歩行型のAI配膳ロボットだ。これまでの配膳ロボットといえば、天井に歩行誘導タグを取り付ける必要があり、その煩雑さやコストが導入設置のネックとなっていたという。
その点「サービスショット」は、AIが静止位置を記憶し、センサーで障害物を感知・回避しながら歩行するため、誘導タグが不要で導入時のコストを抑えられるという特徴をもつ。また、店内レイアウトの変更などで歩行ルートを変える必要があるときも、店舗スタッフが1度押して歩くことでルートを記憶し、すぐに対応できるようだ。
このような特徴から、配膳ロボット導入へのハードルはかなり下がると思われる。
さらに、抗菌処理された収納ボックス内に密閉して商品を運ぶ仕組みで、昨今の消費者の関心事である衛生面に関しても考慮した設計もポイントのひとつだろう。
歩行スピードは1m/sで、ほぼ人の歩く速さと同じ。万が一、子どもなどが飛び出しても対人センサーにより緊急停止機能が作動するとのこと。
1台◯役で大活躍!?
「サービスショット」の主な役割は、配膳と下げ膳、音声案内の3役。それに加えて、セルフオーダーシステムの「テーブルショット」やセルフ会計システム「セルフショット」といった、AFSが提供する店舗オペレーションシステムとの連携や多言語対応機能をオプションとして追加できるようだ。
また、「サービスショット」自体が客席を回り追加注文を促す「おススメ機能」などもリリース予定とのこと。
「サービスショット」を導入した「すし銚子丸 雅 習志野店」のスタッフは、「こんなにセッティングが簡単なのは驚きました」「子供や家族連れなどはあの独特のフォルムや走り方に早くも興味津々、人気が出そうです」とコメントしている。
「サービスショット」は、人手不足解消やコロナ禍での安心・安全な運営のみならず、客の関心をひく広告塔の役割も果たしているようだ。
- Original:https://techable.jp/archives/136876
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口
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