何の変哲もない紙や段ボールを、キーボードとして利用するようになる日がくるかもしれない。
パデュー大学の研究チームは、紙をキーボードに変えられる印刷技術を開発した。キーボードは折りたたむことができてバッテリーも不要だ。また、特殊なコーディング技術により撥水加工がなされ、水やほこりにも強いという。
テンキーから音楽の再生パネルまで印刷可能
この技術では、標準的な紙とインクを使用して、各種ボタンの場所を示すことができる。ボタンはテンキーから音楽の再生パネルまで任意のデザインが印刷可能なようだ。
こうしたインターフェイスのほかに、複数の回路層が印刷できて、インクはもちろん、汚れや水が回路層に影響を与えないようなコーディングが施される。
このことを示したYouTube動画が何本か挙げられており、テンキーを印刷した紙で数字を入力する様子や、音楽の再生パネルを印刷した紙で音量調整や音楽のコントロールをする様子が確認できる。
紙に触れたときの摩擦から電源供給
さらに、こうして印刷された入力デバイスにはバッテリーや電源が必要ない。仕組みとしては、ユーザーが紙に触れることによる摩擦電気から電力を供給しているようだ。なお、入力信号はBluetoothで送信しているとのこと。
カスタマイズやスケールアップが容易な同技術は、一時的なキーボードとしてのみでなくさまざまな利用オプションが考えられる。
例えば研究チームは、同技術を物流での信頼性担保に利用しようとしている。配達物を受け取った人は、梱包用の段ボールに署名することで文字認証が行われる。サインパネルは段ボールへ大量印刷が可能で、コストも安く抑えられることから、現実的なソリューションとなり得るだろう。
参照元:Your paper notebook could become your next tablet/ Purdue University
- Original:https://techable.jp/archives/136903
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:YamadaYoji
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