フォートナイトのCEO、Appleの反訴は「問題を単純化」と批判

app store フォートナイト
 
App Storeにおけるアプリ内課金をめぐるAppleとEpic Gamesの戦争は一向に収まる気配を見せません。Appleの反訴を受け、Epic Gamesのティム・スウィーニー最高経営責任者(CEO)がコメントを発表しました。

AppleとEpicの訴訟合戦へ

アプリ内でAppleを介さない決済方法を提供し、App Storeから大人気ゲームアプリ「フォートナイト」が削除されたことを受け、Epic GamesはAppleを反トラスト法で訴えました。これに対し、AppleはEpic Gamesの契約違反で損害を被ったとし、9月8日に反訴へと打って出ました。ただし、裁判を始めるにあたってApp Storeへのフォートナイト再掲は棄却されたほか、11日以降は「Appleでサインイン」機能も使えなくなるため、今のところはEpic Gamesが追い込まれている状況です。
 
こうした一連の流れを受けて、Epic Gamesのティム・スウィーニーCEOが10日、TwitterでAppleを批判するコメントを改めて発表しました。彼によれば、反訴に出たAppleはEpic Gamesの行動を過度に単純化しているのだそうです。
 

「おそらく彼ら(Apple)は、裁判所にこれみよがしのポーズを取っているだけだ。もしAppleが、App Storeにおける分配や支払いの独占に対する闘いを“金銭を巡った基本的な意見の相違”だと本気で信じているのなら、彼らはテック業界の原理原則を見失っている。

 


 
これはAppleが反訴する際に「金銭を巡る基本的な意見の相違以上のものではない」とコメントしたことに対応しており、スウィーニー氏としては、同社がプラットフォームの独占問題を金銭問題に矮小化していると感じたのでしょう。
 
事実、スウィーニーCEOは訴訟に踏み切った際も「金銭以上に自由の問題だ」と述べ、「我々が戦っているのは、スマートフォンを購入し、自分で選択したソースからアプリをインストールしたいと考える人たちの自由、望む形で配信するアプリの製作者の自由、そして両者が直接ビジネスする自由だ」と強調しています。

Apple自身がかつて批判したIBMと同じに?

さらに続くツイートでスウィーニーCEOは、巨大な権力を持つ企業によってデバイスが支配されるべきではないとし、今の状況は「Appleの『1984年』をモチーフにしたCMそのものではないか」と、かつてAppleがIBMを揶揄した際のCMを引き合いに出して批判しました。
 

 
彼によれば、Appleはクリエイターとユーザーの仲介者のように振る舞い、消費者とデベロッパー両方の権利を侵害しているのだそうです。確かにAppleがプラットフォームを不当に利用し健全な競争を阻害しているとの指摘は、これまでにもSpotifyを始めとして数多くのデベロッパーからなされてきました。
 
とはいえ、健全なプラットフォームを提供する以上は仲介者であることを避けられず、同時に収益を出さなければなりません。そのため、スウィーニーCEOの言い分がどこまで正当性を持つかは疑問です。
 
 
Source:AppleInsider
(kihachi)


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