Google(グーグル)は米国時間9月15日、会議室向けの新しいビデオ会議ハードウェア製品群であるGoogle Meet Series One(グーグル・ミート・シリーズ・ワン)を発表した。Lenovo(レノボ)と共同開発が行われたこのSeries Oneは、ハイエンドのカメラとマイクを使用し、グーグル独自のCoral M.2アクセラレータモジュールならびに同社のEdge TPSとともに、グーグルのAI機能との融合が行われている。
ASUS(エイスース)、Acer(エイサー)、Logitech(ロジテック)といった企業による、これまでのGoogle Meetハードウェアへの取り組みは、基本的にChromebox(クロームボックス)を中心に構築されていた。今回の新しい取り組みでは、特製コンピューティングシステムをコアに使用し、それをGoogle Nestのようなタブレットサイズの画面、8つの内蔵マイクを備えたサウンドバー、追加のマイクポッド、2種類のカメラのうちの1つと組み合わせる。
おそらくここで最も興味深いのはカメラだ。2種類のうちの1つ、SmartCamera XLは20.3メガピクセルのセンサーと4.3倍の光学ズームを備えている。こうした仕様のおかげで、デジタルPTZ(パン、チルト、ズーム)カメラとして使用することができる。このカメラを使うことで、システムは常に自動的にズームを行い部屋の全員をフレームに収めることができ、次の人が参加したときは、必要に応じてズームとパンを行って、全員が見え続けるようにする。
もう1種類のSmart Cameraを使っても、こうしたことはほぼ実現可能だが、こちらは光学ズームを備えていないため、より小さな部屋向けのソリューションだ。グーグルはHuddlyと提携してこのカメラシステムを開発した(両企業は以前にもMeetハードウェアプロジェクトで協力している)。
しかしグーグルは、オーディオシステムにも力を大きく注いでいる。サウンドバーに組み込まれた8つのビームフォーミングマイクと、グーグルのAIチップで実行される高度なノイズキャンセレーション技術により、システムはほとんどの雑音を除去できるはずだ。利用企業はさらに大きな部屋をカバーするために、AIチップを搭載しないスピーカーとマイクのみのサウンドバーを追加することができる。これらのユニットに追加のAIハードウェアがともなわず、スピーカーとマイクだけが搭載されている理由は、すべての処理を集中的に行う必要があるためだ。
ここでの良い点の1つは、PoE(Power-over-Ethernet)が使われているおかげで、システムを簡単にインストールできるようになっていることだ。そのため、システムを会議室に設置するのは簡単だ。
もちろんこれはグーグル製なので、Googleアシスタントを使用して会議室全体をハンズフリーでコントロールすることができても不思議はない(このことは、これまでになく重要になっている)。
ベーシックなSmart Cameraを備え、タブレット型の会議コントローラーとマイクポッドを含まない最小ルームキットは、2699ドル(約28万4000円)で販売される。2999ドル(約31万6000円)払えば、1つの標準的なカメラ、サウンドバー、マイクポッドおよびコントローラーを備えた完全なセットを手に入れることができる。そしてとても大きな会議室がある場合には、追加のサウンドバー、2つのマイクポッド、およびSmart Camera XLを備えた3999ドル(約42万1000円)のバージョンを選択できる。
関連記事:Google is making Meet free for everyone(未訳記事)
カテゴリー:ハードウェア
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(翻訳:sako)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/09/16/2020-09-15-google-launches-new-ai-powered-meeting-room-hardware/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Frederic Lardinois
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