来る日も来る日もビデオ会議。ビデオハッピーアワーやビデオ誕生日パーティー。30人の顔が映るグリッドをまた目にする。すべては会話を同時に行うためのものだ。
新型コロナウイルスの感染蔓延の混乱の中で大人数対応のビデオチャットのプラットフォームが使えるのは素晴らしいが、いささか疲れる。画面に向かって会話するときの、あの奇妙な感じも原因だが、それは大したことではない。問題はビデオで集まるときの「流れ」が実際に会うときとは異なることだ。通常、現実世界のパーティーで人が集まるときは、30人が1つの大きなグループに詰め込まれたり、言葉を発した誰かの顔に注目が静かに集まることはない。小さなグループにわかれ、誰もがちょっとした会話をし、食べ物、バー、トイレなどに行く途中で聞こえるおしゃべりに寄っていくはずだ。
今週、TechCrunch Disrupt Startup Battlefieldに参戦しているRallyは、こうしたことを念頭に置いてビデオチャットプラットフォームを開発している。
Rallyは「テーブル」を中心とするグループビデオ通話を開発している。大きな集まりがいくつかの小さな会議室に分かれる場面を想像してほしい。ただし、グループ同士の会話はわずかに聞こえる。別のテーブルであなたの好きな番組の最新のエピソードについて話が始まると、注意を引かれるくらいには聞こえるが気が散るほどではない。クリック1つで別のテーブルにジャンプし、最後にしていた会話にすぐに戻ることもできる。
テーブルは「部屋」の中にある。それぞれの部屋は一度に最大35人のユーザーを収容できる。大きなイベントでは複数の部屋を使用すれば、各部屋で異なるジャンルの音楽を演奏するライブイベントなどが可能になる。
全体的なアプローチとしてはプラットフォームを物理的な感覚に近いものにしようとしている。それも、誰もがすでに慣れ親しんでいるZoom(ズーム)やGoogle Meet(グーグルミート)の世界と変わらない容易さで。3Dの要素はなく、動かす方法を覚えなければならない仮想アニメーションのアバターもない。
他人の盗み聞きを防ぎたいだろうか。例えばあなたが仮想のパブで開かれているトリビアナイトに参加していて、他のチームに答えを聞かれたくないとしよう。「プライバシー・トグル」を使えば、自分のテーブルの会話を一時的に封鎖し、時間が来たらすぐに壁を取り払うことができる。周囲の声で気が散るなら、他のテーブルの音量を調整することもできる。
主催者はイベントの設定でトラブルメーカーを追い出すことができるだけでなく、参加者には使えないいくつかのボーナス機能が利用できる。主催者は単独でまたは選んだ参加者と一緒に「ステージ」に上がり、フルボリュームで全員にアナウンスを出すことができる。また、ランダムにテーブルをシャッフルして、イベント参加者が同じ仲間とずっと一緒にいるのを防ぐことができる。
Rallyの共同創業者であるAli Jiwani(アリ・ジワニ)氏は、当初の目的はもう少し具体的だったと語る。同社はライブのコメディイベントを主催するためのプラットフォームを開発していた。そうしたイベントの多くは群衆のエネルギーに依存している。ユーザーがプラットフォームを他の目的に使いたいと求めてきたため、同社はより広い使用目的のために調整を加えた。プラットフォーム上でライブコメディを主催することはいまだに歓迎されてはいるが、今は主目的ではない。
Rallyはダウンロードせずにブラウザーで操作できる。今ここで「ブラウザー」とはほぼChromeを意味している。ほかのブラウザでも機能するかもしれないが、Rallyは今のところChromeを使用することを強く勧めている。
画像クレジット:Rally
[原文へ]
(翻訳:Mizoguchi)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/09/18/2020-09-16-rally-wants-to-make-big-group-video-calls-more-fun-more-real-and-maybe-less-exhausting/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Greg Kumparak
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