世界中を特別買収目的会社だらけにしたいVCがさらに3つの特別買収目的会社を創設  

特別買収目的会社(SPAC)が世界を支配しようとしている。少なくともパリハピティヤ氏の未来のポートフォリオでは。

Social Capitalの創業者であるChamath Palihapitiya(チャマト・パリハピティヤ)氏は、早くもSPACに3倍賭けしている。この「白紙小切手」とも呼ばれる投資の仕組みは、非公開企業を捕まえて、彼らを公開市場にひょいと載せるものだ。彼の最初のSPACは2020年にVirgin Galacticを買収で、2つめは今週Opendoorを買収した(未訳記事)。後者は、この簡易住宅販売プラットフォームを総額48億ドル(約5020億円)に押し上げる大当たりになった。しかも、キャッシュの出番はほとんどない。彼の3つ目のSPACは2020年4月に公式に資金を調達しているが、まだその発表はない。

その彼が今や、3倍賭けに倍賭けしようとしているようだ。米国時間9月18日にウォール街のベルが鳴った後でこのベンチャーキャピタリストは、3つの新しいSPACをSECに申請した。Social Capital Hedosophia Holdings Corp. IVは公称値3億5000万ドル(約366億円)、Social Capital Hedosophia Holdings Corp. Vは6億5000万ドル(約680億円)そしてSocial Capital Hedosophia Holdings Corp. VIは10億ドル(約1046億円)だ。

公称値は目標だ。各SPACはこれから投資家への売り込みを開始し、公式に資金を調達してから、買収ターゲットの物色を始められる。各SPACはそれぞれ独立した企業であり、同じ投資家を共有してもよいし、完全に独自の投資家を揃えてもよい。

3つの新しいSPACは同じ経営者を共有する。パリハピティヤ氏自身と、HedosophiaのIan Osborne(イアン・オズボーン)氏、Social CapitalのCFOであるSteven Trieu(スティーブン・トライウ)氏、そしてHedosophiaのチーフアドミニストレーションオフィサーであるSimon Williams(サイモン・ウィリアムズ)氏だ。

ただし、それぞれに5人目の取締役いて、たぶんそれが各SPACの戦略の違いを表すことになる。人気のソーシャルネットワークであるNextdoorの共同創業者でCEOのNirav Tolia(ニラヴ・トリア)氏が第4のSPACに加わり、元Facebook(フェイスブック)のエンジニアリングのトップで2020年初めに辞めた(CNBC記事)Jay Parikh(ジェイ・パリフ)氏が第5のSPACに、そして6つ目のSPACには、Twitter(ツイッター)の元CEOで今はベンチャーキャピタリストのDick Costolo(ディック・コストロ)氏が加わる。

TechCrunchも、2020年におけるSPACの加速ペースを話題にしてきた。そしてそれはここでは、Social Capitalという動きをめぐる小宇宙に現れているようだ。パリハピティヤ氏とHedosophiaは、SPACという仕組みに大志を賭けているだけでなく、それらへの資金調達の仕組みを整え、成長に導く道なら何でも歓迎するマーケットを利用していきたいようだ。

関連記事:勢いづくSocial Capital Hedosophiaが4番目の「特別買収目的会社」を申請、500億円超の調達を目指す

カテゴリー:VC / エンジェル

タグ:SPAC

原文へ
(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa


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