【ds hands on!】ホンダ CT125・ハンターカブ


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アウトドアへの冒険心を掻き立てる小さな旅バイク

『スーパーカブC125』をベースに、不整地での走行にも対応し、大型キャリアなどを装備したトレッキングモデル。懐かしさを感じさせるスタイリングに、耐久性が高くパワーにも余裕のある124ccエンジンを搭載し、気軽にアウトドアに出かけて、キャンプや釣りなどを楽しめるバイクに仕上がっている。

バイク
ホンダ
CT125・ハンターカブ
価格:44万円

歴史的モデルをオマージュしたスタイリング

デザインのモチーフとなっているのは1981年発売の『CT110』。“ハンターカブ”の愛称で親しまれ、初心者でもオフロードツーリングを楽しめるトレッキングバイクだった。国内ではわずか2年ほどしか販売されなかったが、今なおファンの多いモデルだ。

ヘッドライトは小ぶりな丸型とされ、ウィンカーも『CT110』同様に四角形とされイメージを継承。ともに消費電力の少ないLEDだ。

フロントフェンダーは金属製となっており、形状も『CT110』と同様。テレスコピック式のフロントフォークにはフォークブーツも装備する。

車体と同色に塗られたヘッドライトステーも『CT110』をモチーフにしたもの。細部に渡るまで、歴史的モデルへのリスペクトが感じられる

リアキャリア部に導入口のあるエアクリーナーも『CT110』から受け継いだもの。元はエンジンへの水の進入を防ぐための機能だ。

アウトドアに出かけたくなる装備の数々

車体で目を引くのが大型のキャリア。幅409×前後長477㎜という余裕のサイズでキャンプ道具などを積載できる。タンデムも可能で耐久性は十分。

アップタイプのマフラーを装備しているので、オフロードを走行しても擦ってしまうことはない。金属製とプラスチック製のヒートガードを二重に装備しており、タンデム走行時に足を熱から守る配慮も。

しっかりしたエンジンガードとアンダーガードを装備し、跳ねた石などからエンジンを守る。不整地も安心して走れる構造。

ストローク量に余裕のあるサスペンションを持ち、車高も上げられているので、オフロード走行にも対応する足周りだ。

安心してライディングを楽しめる走行性能

エンジンは「スーパーカブ」シリーズ共通の”横型”と呼ばれるシリンダーが水平近くまで前傾したタイプ。60年以上の長い歴史を持ち、耐久性には定評がある。124ccの排気量で、出力は8.8PSと余裕がある。

ブレーキは前後ともにディスクとされ、フロントにはABSも装備。制動力、コントロール性ともに高いレベルで、オンロードでもオフロードでも安心して走れる。2人乗り時にも十分な制動力を確保している。

変速は4速で、つま先で踏んでシフトアップ、カカトでシフトダウンという操作のほか、つま先でかき上げる操作にも対応しているのがうれしいところ。

ハンドルはアップタイプでリラックスした乗車姿勢を実現。オフロードでもコントロールしやすく、切れ角も十分で街中でのUターンなどもしやすい。

冒険心を掻き立てるワクワクする乗り心地

110mmのストローク量を持つフロントフォークと剛性を高められたフレーム、トルクフルなエンジン特性で、ちょっとしたオフロードを走るのが本当に楽しい。林道を見つけると入って行きたくなる楽しさだ。

コーナーリングの楽しさも特筆もの。ハンドルの切れ角が大きく、細い道でもUターンしやすいほか、バンクさせた際の安定感も高く、一般的なバイクと同じ感覚で操れる。

小排気量ながら鼓動感のあるエンジンで、何でもない道をトコトコ走っているだけで気持ちいい。移動そのものが楽しめるので、キャンプや釣りなどアウトドアに向かう道程もワクワク感を味わえ、つい足を伸ばしたくなる。

日常に冒険というスパイスを加えてくれるデザインと乗り味

 『CT125・ハンターカブ』が初めてお披露目されたのは2019年の東京モーターショーでのこと。歴史的モデルをオマージュしたスタイリングと、完成度の高い質感、そして自然の中に出かけたくなるような装備に多くの人たちが足を止めていた。そして、ほぼそのままのスタイルでの発売がアナウンスされると、多数の受注が集まり、発売から1ヶ月で年間販売計画台数を超えるほどの人気モデルとなっている。

人気の理由は、まずそのデザインだ。バイクに興味のない人をも惹きつける魅力を持っているようで、街中で乗っていると子どもから高齢者まで、様々な年齢層の人たちに声をかけられた。ベースとなった「スーパーカブ」シリーズが多くの人に親しまれていることに加えて、細部まで手抜きが感じられない仕上がりが魅力となって伝わっているのだろう。

実際に日常生活の中で乗り回していると、どこにでも乗って行きたくなる気軽さがあるのに加えて、短時間でも“バイクに乗っている”という満足感が味わえる質感の高さがある。エンジン特性はパワーよりもトルクを重視した味付けで、急がされないものだが余裕のあるトルク感で交通の流れをリードできる実力を持つ。車体剛性が高められ、前後ともディスクブレーキとされたことで、走行時の安心感だけでなく操る楽しさもアップしている。ビジネスバイクのような車体だが、バイクを操っている感覚が濃密に味わえるのは、長い歴史を持つ「スーパーカブ」シリーズならではの魅力だ。

そして本領を発揮するのは、出かけた先で峠道や林道などを走ったとき。オフロードでのコントロール性も高く、ただ走れるというだけでなく“楽しめる”性能が与えられている。安定感の高い車体のおかげで、ちょっとリアタイヤを流してみるような走りにも挑戦してみたくなるほどだ。ツーリング先でよく出会う、ちょっと舗装が荒れたようなタイトな峠道も得意で、そんな道を見つけるとついつい入って行きたくなってしまう。

普段の通勤ルートも楽しめて、週末にはツーリングやアウトドアへ誘ってくれる。そんな懐の深さを持ったマシンだ。


text : 増谷茂樹
photo : 松川忍

乗りモノライター
増谷茂樹

クルマ、バイク、自転車などタイヤの付いている乗りモノに目がないライター。

自然の中に出かけるライドが好き。


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