空冷ファン・高速画面・タッチボタン搭載 ゲーミングスマホRedMagic 5を使ってみた

ハイスペックなスマホと言えばiPhoneやGalaxy、Xperiaの上位モデルというのが常識だが、ゲーム用途に特化したゲーミングスマホの性能が実はぶっ飛んでいるのだ。一般的なスマホにはないボタンや冷却システムを搭載するなど、ゲーミングスマホは爆速で走るレーシングカーのような存在なのだ。日本で買えるゲーミングスマホ、Nubia(ヌビア)の「RedMagic 5」を見ながらどこがどう違うかチェックしてみた。

iPhoneやGalaxyよりハイスペック
スポーツカーのようなRedMagic 5

RedMagic 5は最新の通信方式である5Gに対応したハイスペックスマホだ。チップセットはSnapdragon 865を搭載、メモリは最小構成がRAM8GB+ROM128GB、最大構成はRAM16GB+ROM256GB。作業スペースの役割を果たすRAM容量が16GBもあるスマホは大手メーカーではサムスンの「Galaxy S20 Ultra」くらい。2020年9月に販売されているすべてのスマホの中でもこれだけのRAMを搭載したモデルは10機種もない。モバイルゲーム用途に特化したスマホに設計の妥協は許されないのだ。

6.65インチのディスプレイにも秘密が隠されている

ディスプレイは6.65インチで解像度は2340x1080ピクセル。2Kレベルのより高い解像度が欲しいところだが、スマホの狭い画面でゲームをするならこの解像度でも十分だろう。一方リフレッシュレートは144Hzとこれまた現行スマホの中でも最も高速だ。リフレッシュレートとはディスプレイを1秒間に書き換える速度で、通常は60Hz程度。数値が高いほど画面がなめらかに動くのだ。高速なゲームをプレイ中に、敵や味方の動きが「カクカク」としないのである。

またよく見るとフロントカメラは最近のスマホとは異なり、ディスプレイの上に配置されている。ゲーム中に視界を遮るフロントカメラの穴や欠き取りが一切ないのだ。

パッケージにも特徴があるRedMagic 5

本体の側面を見てみよう。まずは左側。こちらはスマホを横向きにしてゲームをするときに下側になる面だ。中央にある端子は別売の冷却ファンを取り付けるためのもの。その横に見えるスリットは内部にある空冷ファンの排出穴だ。RedMagic 5は本体内にファンがあって実際に空気の流れで本体を冷やすのだ。ハイスペックなゲームはCPUパワーも必要とするためあっという間に過熱してしまい、パフォーマンスが落ちてしまう。RedMagic 5は内部と外付けという2つのファンで本体内を強制的に冷却できるのだ。

そして端にある赤いボタンはRedMagic 5をゲームマシンにする秘密のボタンだ。この使い方は後で説明する。

外部端子や排気口のある左側面

なお冷却ファンはRedMagic 5と接する面に冷却効果の高いペルチェ素子を採用している。ファンを回して空気で冷やすのではなく、電気をかけると冷却するペルチェ素子を使うのだ。ペルチェ素子は数秒で表面温度を10度近く下げてくれる。そしてこの冷却ファンにはファンの電力供給とRedMagic 5を充電するためのUSB Type-C端子と、ヘッドフォンジャックが備わっている。

最強の冷却効果を得られる空冷ファン。その名も「Ice Doc」

右側面はゲームプレイ中に上になる面だ。真ん中あたりには電源ボタンとボリュームボタンがあるが、両端の部分が平らになっているのがわかるだろうか。ここもタッチセンサーになっており、ゲームのA・Bボタンとして使えるのである。ゲーミングスマホはこのように側面にもボタンを備え、画面タッチと側面ボタン操作でゲームを快適にプレイできるのである。

右側面の両端もゲーム用のコントロールボタンになる

背面は「X」の文字をモチーフにしたデザインがかっこいい。中央に配置される「REDMAGIC」の文字もLEDで点滅するのだ。一般的なスマホは縦に持つことを意識した背面デザインになっているし、メーカーロゴをアピールするくらいでおとなしいデザインのものが多い。一方ゲーミングスマホはブランドをアピールすべく、ロゴや文字を大きく入れ光らせたりしているのだ。

REDMAGCの文字はLEDライトで点滅する

なおカメラは6400万画素(広角)+800万画素(超広角)+200万画素(震度測定)。こちらのスペックも悪くない。

ゲームをしない一般人にも
ゲーミングスマホは快適だ

実は筆者はほとんどゲームをしない。そのためゲーミングスマホを手にいれてもプレイするゲームが無いのだ。とはいえ普段はスマホで撮影した動画をスマホの中で編集・書き出ししてアップロードすることも多い。PCの世界でもいまや動画編集する人たちはみなハイスペックなゲーミングPCを買っている。スマホの世界でも動画を扱うならハイスペックなスマホを使うことがこれから必須になるだろう。

しかも幸いなことに、ゲーミングスマホはまだ大手メーカーのハイエンドスマホより価格が安い。RedMagic 5の価格は日本向けモデルもドル建てで、RAM8GB+ROM128GBモデルが629ドル(約6万7000円)、RAM12GB+ROM128GBモデルが649ドル(約6万9000円)だ。Snapdragon 865を搭載したスマホが10万円以下とはかなり安い。

RedMagic 5を使ってみると、普通にブラウザやSNSの画面を見ているだけでもサクサクと動いてくれる。CPUを含む全体のパフォーマンスが高いこともあり、使っていて気持ちがいい。ゲーミングスマホなんて一般人には不要かなと思っていたが、ストレスなく使えるスマホというのはなかなかいいものだ。

普通のスマホとして使ってみると恐ろしく快適なことに気づかされる

また最初に説明したスペックのリフレッシュレートの差はいろいろなところで快適な体験を与えてくれる。表示を144Hzにしてブラウザを高速にスクロールさせると、目に見えない速さでするすると画面が動いていく。一方60Hzに設定すると、画面がカクカクと動くのだ。144Hzでは気持ちいい具合にスクロールしてくれるのである。

左の60Hzは表示が滑らかにスクロールしない。右の144Hzは高速に画面がスクロールしていく。

ゲームモードは廃人を生み出す
あらゆる設定がカスタマイズ可能

ではゲーマーのための「ゲームモード」を起動してみよう。本体左側面のスイッチをスライドさせると、画面が真っ黒になり真っ赤なRedMagicのロゴが表示される。この世界に入ったら最後、再びスイッチを戻すまで普通のスマホとしてRedMagic 5を使うことはできなくなるのだ。

赤いボタンをスライドさせるとRedMagic 5がゲーム機になる

ゲームモードに入ると本体のどこをタッチしても、Androidスマホの画面には戻らない。また本体に内蔵したスマホゲームだけを登録できるので、使うアプリはゲームだけとなる。ゲームをやらない筆者のRedMagic 5のゲームモード画面には残念ながらゲームが見えないが、本来ならゲームマシンのようにこの画面の中にゲームが多数並ぶのだ。

そして右側から画面をスワイプすると、設定メニューが現れる。ここでは画面のリフレッシュモードの切り替えや、ゲーム中に通話などが入った場合に通知するかどうか、また側面のタッチボタンの感度などを細かく設定できる。つまりRedMagic 5を自分の手の動きに合わせて自在にカスタマイズできるのである。「もう少しボタンの感度が高ければあのゲームに勝てたのに!」なんて後悔することはなくなるのだ。

ゲーム登録とカスタマイズができるゲームモードのメイン画面

RedMagic 5はモバイルゲームのヘビーユーザーに強くお勧めできるスマホだが、動画編集など重い作業をする人にも使い勝手の高い製品といえるだろう。さらにはSNSと検索しかしないような人でも「人とは違うクールな外観のスマホが欲しい」と思ったらRedMagic 5に手を出すのも悪くない。スペックとデザインで独自に進化するゲーミングスマホは、次のスマホ選びの意外な選択肢にもなるのである。


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