マイクロソフトがビジネスパーソンが使えるワークフロー自動化ツールPower Automate Desktopを発表

今年の初め、Microsoft(マイクロソフト)はWindowsを中心としたローコードロボットプロセスオートメーションの分野で活躍するSoftomotiveを買収した。そして同社は米国時間9月23日、IgniteカンファレンスでSoftomotiveの技術をベースにした新しいアプリケーションである「Power Automate Desktop」を発表した。

「Power Platformの目標は、誰もが開発に参加できるようにしたいということです」と同社のローコードプラットフォーム担当コーポレートVPであるCharles Lamanna(チャールズ・ラマンナ)氏は語る。「Power Platformでの開発には、Power BIでデータを解析してレポートを作成、Power Appsでウェブやモバイルアプリケーションを構築、Power Automateでタスクを自動化、Power Virtual Agentでチャットボットやチャットベースの体験を構築といったことが含まれます」と続ける。

Power Automate は、ZapierやIFTTTと同様にウェブベースのアプリケーションを接続できるが、同社は昨年末にはユーザーがネイティブシステムコンポーネントをPower Automateに接続可能にするためのブラウザ拡張機能も発表した。今回のSoftomotive技術の統合と、この新しいローコードのWindowsアプリケーションの発表により、Windowsのネイティブユーザーインターフェースへの統合をさらに一歩進んだ。

「すべてがクラウド上で実行され、クラウドに接続されていることに変わりはありませんが、UIの自動化をオーサリングして記録するためのリッチなデスクトップアプリケーションを手に入れることができます」とラマンナ氏は説明する。同氏はこれを「究極のコネクター」にたとえ「究極のAPIはただのUIです」と説明した。同氏はまた、この新しいアプリはOutlookやWordのような、ほかの最新のOfficeアプリのようだと強調した。そして、これらのアプリケーションの最新版のように、Power Automate Desktopはクラウドに接続されていることでさまざまな機能を提供する。

さらにPower Automateは、単純な2~3ステップのプロセス、例えば上司からのメールを受けてテキストメッセージを送信するといった処理を自動化するためのプラットフォームではなく、多ステップでビジネスに不可欠なワークフローを自動化するためのプラットフォームである点にも注目だ。例えば、T-Mobileは、自社システムとSprintとの間の統合プロセスの一部を自動化するためにこのプラットフォームを使用しているとのこと。

ラマンナ氏は「大企業がこの種のローコードサービスを導入するには文化の転換が少し必要です」と指摘する。IT部門は、データの安全性を確保するなどこれらのツールがどのように使用されているかについて、ある程度のチェックが必要になるからだ。

同社が本日発表したもう1つの新機能は、Power PlatformとGitHubの統合で、現在はパブリックプレビュー中だ。この統合の狙いは、開発者が独自のソフトウェアライフサイクルワークフローを作成できるようにすること。「Power Platformのコアとなるアイデアの1つは、ローコードであるということです。そしてビジネスユーザーやビジネスアナリストに使ってもらいたいと考えています。そして、もちろんプロの開発者も歓迎します」と同氏。Power Platformは開発者が使いやすいように、GitHubとVisual Studio、Visual Studio Codeなどの使い慣れた環境やツールを用意している。

Microsoft Ignite

画像クレジット:Westend61 / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)


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