iOSのヘルスケアアプリで診断記録の管理を行える「ヘルスケアレコード」が、イギリスとカナダで利用可能になった、とAppleがNewsroomで発表しました。
プライバシーを患者体験の中核に
診断記録の管理機能であるヘルスケアアプリの「ヘルスケアレコード」は、米国では500以上の医療機関、11,000カ所で利用可能となっています。
これまで患者の診断記録は異なる場所で保管されており、医療機関ごとにWebサイトにログインし、ヘルスケア情報をマニュアルで管理する必要がありました。「ヘルスケアレコード」は、医療機関と患者のiPhoneとの間を直接つないでくれるため、アレルギー情報、健康状態、予防接種、検査結果、薬の処方などを複数の機関をまたいで一括管理できます。データがアップデートされた場合、通知を受け取ることも可能です。
「iPhoneのヘルスケアレコードは、診断記録をいつでも簡単に見られるようにすることで、人々の力添えとなるようデザインされている。この機能をイギリスとカナダの顧客に展開できてうれしく思う」とAppleの技術部門のバイスプレジデントのケビン・リンチ氏はコメントしています。
「人々は最もプライベートで安全な方法で自身のヘルスケア情報にアクセスできるべきだ。当社は医療機関・組織と密接に協働し、プライバシーを患者体験の中核に据えている」
Appleはプライバシーを特に重要視していることで知られていますが、ヘルスケアレコードでもiPhoneと医療機関との間のデータ交換は常に暗号化されます。加えて、ヘルスケアレコードはデバイス上のパスコード、Touch IDもしくはFace IDによって守られます。
イギリスとカナダでヘルスケアアプリのヘルスケアレコードが利用できるようになった医療機関は、以下のとおりとなっています。
イギリス
- オックスフォード大学病院NHS Foundation Trust – オックスフォード
- ミルトン・キーンズ大学病院NHS Foundation Trust – ミルトン・キーンズ
カナダ
- ウイメンズ・カレッジ病院 – トロント、オンタリオ州
- セント・ジョゼフズ・ヘルスケア・ハミルトン – ハミルトン、オンタリオ州
- マッケンジーヘルス – リッチモンドヒル、オンタリオ州
日本では実装が難しい?
日本では現在のところ、診察情報、検査情報、手術情報を含むHIS(病院記録システム)と、LIS(血液検査データ記録システム)が病院毎に異なっているケースが多く見受けられ、統一が難しい状態です。
海外ではHIS、LISがほぼ一本化されつつあるため、患者データの共有が病院間で可能になったと推測されます。
Source:Apple
(lexi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-318144/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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