2019年にDropbox(ドロップボックス)は大容量ストレージプラットフォームの効率性が高められるという理由から、Shingled Magnetic Recording(SMR)ディスクへの移行(未訳記事)を検討していると明かしていた。そして米国時間10月26日にWestern Digital(ウエスタンデジタル)は、DropboxがUltrastar DC HC650 20TBホスト管理型SMRハードディスクの認定を受けた最初の企業の1社であると発表した。
Dropboxの最新インフラの歴史は、2017年に同社が事業の大部分をAWS上でホストする代わりに、独自インフラを構築することに決めた時にさかのぼる。その後の数年間、この移行プロセスを進める中で、大規模なストレージシステムの運用コストを削減するための新しいストレージ技術のアイデアを模索していた。
2019年に主任エンジニアのJames Cowling(ジェームズ・カウリング)氏がTechCrunchに語った(未訳記事)ように、浮上したアイデアの1つがSMRの利用だった。
そこで持ち上がったのが、ストレージ密度が高く、価格も安いSMRでした。SMRに移行することでDropboxはより少ないリソースでより多くのことができるようになり、効率性を向上させ、全体的なコストを削減できるようになりました。これは、自社でストレージシステムを運用しようとしている企業にとって不可欠なステップです。「もちろん専門知識が必要でしたが、ソフトウェアとハードウェアの境界を取り払いながら、コストとストレージの観点で多くの効率性を実現することができたことは、非常にエキサイティングでした。」と、カウリング氏は語っている。
Dropboxのエンジニアリング担当副社長であるAndrew Fong(アンドリュー・フォン)氏によると、同社はWestern Digitalと何年も前から提携しており、新しいSMR技術はその提携の最新のステップだという。
Western Digitalによると、SMR技術のドライブはストレージ密度の向上と低消費電力化によってコスト削減を実現するという。「エクサバイト規模の需要、および関連データセンターの資本、運用コストを考慮すると、テラバイトあたりのコストが低く、高密度、低消費電力、高信頼性という点で長期的な価値があることが、最終的な利益につながります」と同社は声明で述べている。
これらのディスクが約束どおりに機能するかどうかは、今後明らかになるだろう。Dropboxのような大容量ストレージを利用する企業にとっては、多くの可能性を秘めていることは間違いない。
カテゴリー:ネットサービス
タグ:Dropbox、Western Digital
画像クレジット:Arctic-Images / Getty Images
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(翻訳:塚本直樹 / Twitter)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/10/27/2020-10-26-dropbox-begins-shift-to-high-efficiency-western-digital-shingled-magnetic-recording-disks/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Ron Miller
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