セイコーウォッチ株式会社(以下、セイコー)は、視覚障害者向けの音声デジタルウォッチを11年ぶりに刷新し、12月11日に発売する。スポーツシーンに最適なシリコンバンドを追加し、計3モデルの展開となる。
音声デジタルウォッチは、ボタンを押すだけで音声が流れ、簡単に時間がわかる腕時計。現在時刻に加え、時刻設定やストップウォッチの経過時間なども音声で案内してくれる。
アクティブなスポーツシーンにも
新しい音声デジタルウォッチの開発に際して、視覚障害者団体へのヒアリングを実施。その結果、マラソンやウォーキング等のスポーツを楽しむ人が多いことがわかり、SBJS015・SBJS016の2モデルに腕なじみの良いシリコンバンドを採用した。なお、SBJS013はクラシックなステンレススチールのバンド。
また、「おしゃれで使いやすい時計を着けたい」という声に応えて、シンプルな円錐型のケースを採用。そのほか、4時の位置に溝を設けてスピークボタンを判別しやすくするなど、使い勝手の改良もなされている。
使い手を選ばないデザイン
セイコーには、1939年から視覚障害者向けの時計を開発してきた実績がある。音声デジタルウォッチは1998年に最初のモデルが発売され、デザインの変更を経て今に至る。今回その設計を一新するにあたって、インクルーシブデザインの考え方を取り入れたという。
インクルーシブデザインとは、年齢や能力に関係なく幅広い人々のニーズを反映し、製品やサービスを考案していくデザイン手法のこと。国際的に高齢者や障害者の社会参加が進んでいる近年において、その重要性はさらに高まっているようだ。
(文・九条ハル)
- Original:https://techable.jp/archives/140849
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:九条ハル
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