メタル進化の秘密を握る“デュアルコアガード構造”とは<G-SHOCK進化のカギを握る男たち③>

【特集】G-SHOCK進化のカギを握る男たち

MT-Gとは「メタル ツイスト」の略。メタルと樹脂、ふたつの素材の融合をテーマとしたプレミアムラインだ。そして「MTG–B2000」はゼロから設計された2年ぶりの新作。最大の特徴であり進化ポイントは、カーボンモノコックケースで内部のモジュールを保護し、その外側をメタルフレームで包んだ新・耐衝撃構造「デュアルコアガード構造」の採用。

「この新構造と新レイヤーコンポジットバンドの採用で、2018年から発売中のMTG–B1000から約15%の軽量化に成功しました」

着け比べると新作は劇的に軽い。だが軽量化のためのケース設計には苦労したという。

「中身のモジュールは大型化したのに、ケースサイズの小型化が要求されていたので、メタルケースの厚さは薄くしたい。耐衝撃性を持たせるため何度も試作を重ねました」と設計を担当した中塚さん。

12角形ベゼルの採用もこのモデルの魅力だとデザイナーの松田さんは語る。

「ベゼルが別体構造になったので、インパクトのあるカラーリングも実現しました。ぜひ実物に触れてみてください」

▲G-SHOCKの開発は企画、設計担当エンジニアとデザイナーがチームを組んで行う。この「MTG-B2000」では牛山さん(右)が企画、中塚さん(中央)が設計、松田さん(左)がデザインを担当した

▲発売中のMTG-B1000シリーズも色褪せない魅力を持つ名作。このモデルはドイツのiFデザイン賞も受賞した

 

■メタル&カーボンの新デュアルコアガード構造を採用!

▲進化を続けるMT-Gのケース構造。いちばん左が「MTG-S1000」(販売終了)のコアガード構造ケース。中央が発売中の「MTG-B1000」の新コアガード構造ケース。そしていちばん右が新作MTG-B2000の新デュアルコアガード構造ケース

▲発売中のMTG-B1000は中胴タイプのカーボン樹脂ケースを採用。このケースは裏蓋が必要なのに対し、「MTG-B2000」は、カーボンモノコックケースの採用で裏蓋が不要になり軽量化された

▲開発に苦労した外側ケースの試作サンプル。外側がすべてメタルなので高級感もアップ

 

■ストラップも新機構でワンタッチ交換可能に!

▲ストラップの構造も大きく進化した。ラグの部分にスライドレバー構造を採用したことで別売のバンドやストラップに簡単に交換可能に

▲バンドもMIM製法という新しい方法を使い中空にした構造のメタルパーツとファインレジンの組み合わせでより軽快な着け心地に

 

▼カラーバリエーションは3種類!

「MTG-B2000シリーズ」(12万1000円~)

新モデルのカラバリは3種類。従来の「MTB-1000」と同様、世界6局に対応した電波時計機能、スマートフォンリンク機能、「トリプルGレジスト」(耐衝撃・耐遠心重力・耐振動)を備える。だが約15%の軽量化を果たし、着けやすくなっている。

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※2020年10月6日発売「GoodsPress」11月号掲載記事をもとに構成しています

<取材・文・写真/渋谷ヤスヒト 写真/三田村優 協力/カシオ計算機>

 

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