ISS「きぼう」内でのプログラミング競技会、14歳・15歳のManai研究生が優勝

2020年10月8日、JAXAとNASA協力のもと、国際宇宙ステーション(ISS)で実際のドローンロボット(AstrobeeとInt-Ball)を使用して、さまざまな問題を解決する国際プログラミングコンテスト「『きぼう』ロボットプログラミング競技会(Kibo-RPC)」の決勝戦が開催された。

決勝戦には各国予選大会の優勝チームが参加し、日本からは14歳と15歳のManai研究生を含む3名のチーム「Hypernova」が参加。結果、参加の大多数が大学生以上という状況のなか、見事プログラミングスキル部門で優勝を果たした。

なお、決勝戦は筑波宇宙センターで行われたが、新型コロナウイルスの影響で日本チーム以外の参加者はWeb会議ツールを使用したリモートでの参加となったようだ。

日本代表、優勝の要因は?

記念すべき第1回大会を迎えた「Kibo-RPC」では、シミュレーション環境でプログラミングスキルを競うとともに、実際のISS「きぼう」の船内(実験室)で参加者がプログラミングしたドローンロボットを操縦し、課題クリアまでの時間と正確性を競う。

実際の操作では、ターゲットへの移動およびレーザー照射が課題とされ、制限時間10分のなかでより早くより正確に移動と照射を行う必要があった。ドローンロボットの飛行経路には障害物に見立てた侵入不可領域があったり、QRコードを読み取る動作があったりと各チーム工夫を凝らしたプログラム作成が求められたようだ。

そんななか、日本代表チームが優勝を果たした。その要因として、ターゲットへの的確なレーザー照射とミッション完遂時間がとても短かったことが挙げられている。

科学・技術の研究・学びに特化したManai

今回日本代表チームとなった「Hypernova」は、14歳と15歳のManai研究生を含む3名のチームだ。

Manaiとは、科学・技術に関する研究およびその応用に取り組む中高生の支援を目的として研究環境を提供する機関。2019年9月に東京・市ヶ谷に開設以降、多国籍の中高生が自身のサイエンスプロジェクトに打ち込んでいるという。

取り組みとして、「Spring Program」や「Summer Program」など宿泊型の研究・教育プログラムの実施や「Manai institute of Science and Tchnology」の常設などがある。

このたび優勝した佐藤 裕成 アレックスさん(14歳)とJoshua 衣笠 Karpelowitzさん(15歳)は、プログラミング分野と数学分野においてManaiで研究活動を行い、Manaiで開催されるワークショップやレクチャーに積極的に参加していたとのことだ。

予選の段階では7つの国と地域から313チーム、1,168名が参加したという同大会。決勝大会のMCを山崎直子宇宙飛行士が務め、解説員に東京大学中須賀真一教授や油井亀美也宇宙飛行士、NASA/ARC AstrobeeチームのJose V Benavidesさんが参加するなどそのスケールの大きさがうかがえる。第2回大会にも期待したい。

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