公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団が主催するバーチャル版芸術フェスティバル「横浜WEBステージ」が、2020年9月1日~2021年2月27日の期間、横浜みなとみらいホールをメイン会場として開催中。
新型コロナウイルスの影響で活動の場が減少しているアーティストの支援を目的とする同フェスティバルは、最新技術を用いてアーティストのパフォーマンスを撮影し、さまざまな動画コンテンツを製作・配信している。
そんな「横浜WEBステージ」のプログラムのひとつとして、バーチャルとリアルが融合する2つの無料体験イベントが12月に実施されることがわかった。
ステージにも上がれるコンサート
これは、オーケストラメンバーそれぞれにマイクを設置して収録した生演奏の音源を、収録時の奏者と同位置に設置したスピーカーから出力するというもの。
ステージ上には奏者はなく、スピーカーのみが置かれているという状況のなか、リアルなオーケストラのサウンドが楽しめる斬新なイベントだ。ちなみに、スピーカーの置き方や向きにリアルさの秘密があるとか。
参加者は、通常のコンサートのように客席で聴くこともできるが、ステージに上がりスピーカーの近くで聴くこともできるとのことだ。
公演は12月9日に全4回(11:00、13:30、16:00、18:30)を予定。ベートーヴェンの『運命』やJ.ウィリアムズの『スター・ウォーズ』メイン・タイトルなどが聴けるという。なお、各回の公演時間は1時間程度で、開場は公演の30分前からとなっている。
半球状スクリーン「スフィア5.2」
ふたつ目は、半球状スクリーン「スフィア5.2」を使った12月24日・25日のクリスマスバーチャルイベント。
「スフィア5.2」とは、半球状のスクリーンに4Kまたは8Kの映像を映し、人間の空間認知のメカニズムと極めて近い視覚体験を提供する映像システムのこと。専用デバイスなしで肉眼で見られるのも特徴だ。
半球状スクリーンは、フラットなディスプレイと比べて誘導視野領域・補助視野領域を有効的に利用するため、目に入る(認識できる)範囲が広い。くわえて、映像とリンクした自由度モーションベース、送風装置、立体音響装置などと組み合わせると、よりリアルで没入感の高い映像体験ができるという。
また、「スフィア5.2」の運用はこれまでのドームスクリーンの運用よりはるかに簡単。特殊なカメラによる撮影などは必要なく、特殊な光学設計により、あらゆる16:9既存コンテンツが利用可能なため光学調整も不要とのこと。
可搬性が高く、細かく分解して持ち運べるうえ、最短約4時間で組み立てが完了するという点もポイントだ。
さらに、プロジェクターの輝度や解像度、モーションベースのサイズや運動性能、スクリーン面の遮光、暗室化、360°球体スクリーンなど活用シーンにあわせて柔軟に仕様を変更できるのも大きな特徴だろう。
同イベントでは、「スフィア5.2」をクイーンズスクエア横浜1階に設置し、街ゆく人にオーケストラを目の前にした指揮者体験や、アーティストの演奏を聴きながら横浜の名所をめぐるかのような体験、アーティストとバーチャルコンテンツのコラボ演奏などを提供するとのこと。
- Original:https://techable.jp/archives/141971
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口
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