WILLER株式会社は、MaaSを通じてさまざまな社会課題の解決を目指す企業だ。国内では先月に、グループ企業のWILLER TRAINS株式会社が運行する京都丹後鉄道へVisaタッチ決済を導入。スムーズな移動体験の創出に貢献している。
同社はシンガポールやベトナムなどでもグローバルに事業展開中。そしてこのたび、シンガポール国立庭園「Jurong Lake Gardens」にて自動運転の実証実験を開始した。
未完成の庭園での実証実験
実証の舞台となる「Jurong Lake Gardens」は、National Parks Boardが管理する「シンガポール植物園」「Gardens by the Bay」に次ぐ3つ目の国立庭園。湖を中心に広がる約90haの敷地には「レイクサイドガーデン」「日本庭園」「中国庭園」「ガーデンプロムナード」というエリアがあり、2019年4月から「レイクサイドガーデン」が開放されている。
「Jurong Lake Gardens」の完成は2022年の予定。今回の実験ではアクセシビリティ向上の検証を行うほか、同庭園の完成に向けて、自動運転による旅客輸送システムの安全性・有効性・持続可能性を検証する。
なお同実験では、ST Engineeringが自動運転技術を提供し、WILLERがビジネスデザインとオペレーション管理を行う。
仏製の自動運転車両「NAVYA ARMA」を採用
今回は「レイクサイドガーデン」エリアにおいて、エントランスパビリオン~グラスランドの約1.2kmをセーフティオペレーターが同乗する形で運行。ちなみに同車両の最高時速は25kmだが、実験では最高時速10kmで走行する。
現在は予約・チケット購入なしで無料乗車が可能。なお、今後は有料になる可能性もあるとのことだ。
WILLERとST Engineeringは、2019年10月から「Gardens by the Bay」にて自動運転の有償サービスを開始している。シンガポールにおける両者の取り組みに注目したい。
- Original:https://techable.jp/archives/144033
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口