【特集】GP AWARD 2020
スペシャルアワードはスバルのレヴォーグだったが、モータージャーナリストの島下泰久さんの言うとおり、今年も魅力的なクルマが数多く登場した。クルマ部門で同氏が選んだのは、SUVやコンパクトカーを中心とした個性派揃いの7台。その魅力に迫る。
■2020年は“代わりがいない”クルマが豊富
振り返るとやはりSUV、そしてコンパクトカーが強かった2020年。そんな中で私の推しの7台は、語るところが山盛りのクルマたちです。貯めた電気をモーター走行以外にも色々なかたちで活用できるRAV4 PHVは、クルマ遊びの幅と深さを一気に広げてくれそう。しかも災害の時などにも役立つ存在となれば、モノ好きとしては気になるでしょう?
何と70年近く作り続けられた先代の伝統を巧みに現代的に解釈したランドローバーディフェンダーは文句なしのデザイン大賞。タフな走破性など中身もその名に相応しい仕上がりです。
ホンダeとプジョーe208の2台のEVは、デザイン性と街乗りに徹した使い勝手でEVをリアルに欲しい存在にしてくれました。正統派スポーツセダンのレクサスIS、ライフスタイル重視層に訴えかけるマツダMXは、それぞれベクトルの異なるスタイリッシュさが魅力。そして最高に楽しめるだけでなく競技に勝つために開発された “本物” の手触りを味わえるGRヤリスも見逃せません。
どれにも共通しているのは、他に代わりがいないクルマだということ。皆さんにはゼヒ、値引きの大小や消去法ではなく、そんな風にズバッと刺さる1台を選び出してほしいですね!
モータージャーナリスト・島下泰久さん
日本だけにとどまらず、世界中を飛び回っているモータージャーナリスト。 神奈川県出身、48歳。著書『2021年版 間違いだらけのクルマ選び』(草思社) が発売中1.
1. 遊び方を考えるだけで楽しくなる
TOYOTA
「RAV4 PHV」(469万円~)
プラグインハイブリッドを高効率性だけでなく、力強い走りや外部電源供給など新しい価値として活用した。遊び方を考えるだけで楽しい1台(島下さん)
RAV4ブランドの最上級モデル。システム最高出力306psという鋭い加速性能を持つ一方、EV走行距離95km、ハイブリッド走行を加えトータル1300km以上もの航続距離を誇る。災害時などに役立つ最大1500Wの外部給電機能も標準装備。
2. 72年ぶりのモデルチェンジで大刷新
LAND ROVER
「DEFENDER」(529万円~)
完全に新しいのに、しっかりディフェンダーに見えるデザインにまずは感嘆。タフな走りも期待通りで、実に72年ぶりの大刷新は大成功(島下さん)
ランドローバー史上もっとも頑丈なボディ構造を持ち、高い走破性と耐久性を有する4WD車。タフさを強調したデザインながら、最新のインフォティンメントシステム「Pivi Pro」など、多数の新しいテクノロジーを搭載している。
3. スタイルの良いガジェット的な一台
HONDA
「Honda e」(451万円~)
デザインだけでも◎だけど、小回り性と走りの愉しさを両立する後輪駆動化、5枚の画面が並ぶ先進の内装などガジェット的な見所も満載(島下さん)
これまでのクルマにはない魅力を追求したホンダの都市型コミューター。世界初となる5つのスクリーンを水平配置するワイドビジョンインパネを採用。スマホと接続しアプリを表示するなど、自分好みの使い方を創造できる。
4. デザインも走りもキレ味抜群
LEXUS
「IS」(480万円~)
キレ味抜群のデザインと走りっぷりでストレートな勝負に出たら受注は想定以上。カッコいいセダンを待っていた人にズバッとササッた(島下さん)
レクサスが「クルマを操る楽しさ」を追求し続けてきたコンパクトFRスポーツセダン。エンジンはV6の3.5L、直4 2.5L+ハイブリッド、直4 2L+ターボの3種をラインナップする。進化したLexus Safety System+も搭載。
5. 輸入EVながら400万円以下で買える!
PEUGEOT
「e-208」(389万9000円~)
デザインも使い勝手もガソリン車と一緒。ガマン要らずでEVらしい先進感を楽しめます。むしろ見た目はEVの方が合っているかも?(島下さん)
最高出力136ps、最大トルク260Nmの電気モーターを搭載した208のEVモデル。EVながらドライビングプレジャーも重視し、Sport、Nomal、Ecoの3つのドライビングモードを用意する。航続距離は約340km(欧州WLTPモード)。
6. 内装のぬくもり感にグッとくる
MAZDA
「MX-30」(242万円~)
シンプル&クリーンなデザインも素敵だけど、エシカル、サスティナブルな素材をうまくちりばめた内装のぬくもり感がグッときます(島下さん)
乗降性に優れ荷物の出し入れがしやすいフリースタイルドアを採用したコンパクトSUV。パワートレインにはSKYACTIV-G 2.0に独自のマイルドハイブリッドシステム、Mハイブリッドを組み合わせた「e-SKYACTIV G」を搭載する。
7. ラリーで勝つために生まれた戦闘車
TOYOTA
「GR YARIS」(265万円~)
すべてはラリーでの勝利のために車体もエンジンも4WDも完全に専用開発。そんな珠玉の1台がアンダー300万円で狙えるなんて(島下さん)
“モータースポーツ用の車両を市販化する”という逆転の発想で開発されたハッチバック車。パワートレインは直3 1.5L+CVTと、同1.6L+ターボ+6速MTの2種類。ポテンシャルを最大限に引き出す「GR PARTS」も設定・販売する。
※2020年12月6日発売「GoodsPress」1.2月合併号掲載記事をもとに構成しています
<文/島下泰久>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/343728/
- Source:&GP
- Author:&GP
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