株式会社Psychic VR Lab、株式会社パルコ、株式会社ロフトワークの3社共同プロジェクト「NEWVIEW」は、xRコンテンツアワード「NEWVIEW AWARDS 2020」の受賞作品を発表した。
第3回目となる同アワードは今回からARコンテンツも対象にくわえ、約3ヶ月間作品を募集した結果、9ヶ国から合計145作品が集まり、25作品がファイナリストとして選出されたところまではTechable(テッカブル)でも取り上げている。
そして、今月17日に、受賞作品の発表および授賞式を行い、ライブ配信を実施した。今回は受賞作品を簡単に紹介していこう。
グランプリは、VRとARで楽しめる作品
まず、グランプリに相当するGold Prizeは、VRとAR双方で体験できる、物語性をもったインタラクティブアート『Birds of a Scape』が受賞した。
この作品は、夜空を再現したVR空間で鳥となったプレイヤーが仲間を呼んだり星空をつけたりしながら、プレイヤーによって変わる音楽・景色を楽しむインタラクティブなストーリーテリングを試みた作品。
VR空間の絶景と音楽をAR作品『Birds of a Scape AR』でリアルの世界にも持ち込むことができるという仕組みが斬新だ。
審査員からは「作品が持つ世界観や体験を壊さず、さらなる仕組み、アウトプットの作り込みで進化をしていくことに期待して選定した。」など今後のアップデートに期待する声が上がっている。
準グランプリは3作品
準グランプリに当たるSilver Prizeは3作品が受賞。
『DANDELION』は、身体の延長にありながら実態がないという相反する体験をスマホを介して表現したAR作品だ。自動販売機という一般的なオブジェクトを採用し、現実と仮想、そして現実と仮想の相互作用をうまく結びつけているような作品だと評価されている。
『gaze on me』は、至近距離で見つめあった人間同士に生じる気配(脳や神経)のなかに「眼差し」として入り込むという独創的なテーマのVR作品。今大会の受賞作品のうち、唯一の外国からの応募作品だ(ドイツ)。
『Displays XR』は、VRの世界であえて平面的なディスプレイをあつかい、その記号性を逆手にとった実験的な表現を試みた作品。3次元で再現された空間にある二次元の液晶画面、その画面には風景が3次元で映し出される。こういった表現から審査員は「枠組みや次元を超える、広がりと連続性を感じました。」とコメントした。
なお、『Displays XR』は、SUPER DOMMUNEでの番組化の権利が与えられるSUPER DOMMUNE Prizeも受賞し、ダブル受賞を果たしている。
スポンサープライズも!
そのほか、スポンサープライズを紹介しておこう。
PARCO Prizeは、エナジードリンクを飲むとトリップ体験が始まるというバーチャルエナジー体験を表現したVR作品『TECHNOVINEGAR』。
auスマートパスプレミアム Prizeには、デジタルファッションの実験的なブランドを立ち上げ、ファーストコレクションをARコンテンツとして制作した『nwe 2021 SPRING SUMMER WOMEN’S FASHION SHOW』が選ばれた。
Media Ambition Tokyo Prizeは、死者の体験を通じて、「今を生きる人々への愛」のメッセージを贈ることをテーマにしたVR作品『Nether World』が受賞。
WaiWai Prizeには、特殊な能力を持った宇宙人と観光に出かけるという体験ができる『宇宙人の東京観光』が選ばれている。
そして今回から追加されたSanrio Puroland PRIZEは、VR・ARという媒体における新たな表現としてのコンテンポラリー作品を提案した『Contemporary』が受賞した。
これらの授賞式のアーカイブを配信中。また、ファイナリスト作品をバーチャル空間に展示した「NEWVIEW 2020 VIRTUAL EXHIBITION」も公開中だ。
- Original:https://techable.jp/archives/145426
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口
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