茅野市、AIを活用した乗合オンデマンドタクシーなどの実証実験を実施中

自家用車での移動比率が高い長野県茅野市は、交通渋滞の発生や学生を送迎する保護者の負担、高齢者が免許を返納したことで通院などの移動が困難になったなどの交通課題を抱えている。

そこで同市は、地域公共交通体系を構築すべく2020年12月7日~2021年5月31日の期間で実証実験を実施中。同実験では、AIを活用した乗合オンデマンドタクシーと通学に便利なバスを運行している。

アプリでも電話でも予約可能

乗合オンデマンドタクシーは、同市の豊平・玉川・泉野・中大塩・市街地(ちの)・米沢の一部・高速茅野バス停エリアにて運行中だ(9時~19時)。利用するには、利用者登録が必要となる。

予約方法は、スマートフォンアプリ「のらざあ」からの予約(18時半まで)またはコールセンターでの電話予約(17時まで)の2種類。

アプリとオペレーターが受け付けた予約をもとにAIが乗合タクシーを配車するという仕組みだ。利用者は運行エリア内の希望場所での乗降が可能となる。ただし、希望場所から最大300m程離れることもあるとのこと。

アプリからの予約の場合、支払いは現金かクレジットカード決済となるが、電話予約の場合は現金のみとなる。料金も予約方法によって異なるようだ。なお、未登録のユーザーにアプリを紹介すると受けられる「紹介者割引」や、「グループ乗車割引」「高齢者割引」などもある。

通学バスも運行中!

同実験ではもうひとつ、通学に便利なバスを運行中。このバスは土曜日・日曜日・祝日を除いて、茅野駅~本町5丁目~粟沢橋~ピアみどり間を通学の電車の時間に合わせて朝夕それぞれ4便が運行している(定員28名)。

こちらは、年齢を問わず1回150円で乗車可能。定期券の場合は1回100円で乗車でき、回数券は10回分の料金(1,500円)で12回乗車できるとのことだ。既存のバス停と新設したバス停を利用し、登下校時に運行することで、親の送迎負担軽減と渋滞軽減を目指す。

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