「焚き火」や「食」をテーマに日本の風土にあった商品開発を行うテンマクデザイン(tent-Mark DESIGNS)。コーディネーター、ライター&ブロガー、ショップ、一年中本気でアウトドアを楽しむ人たちのアイデアを取り入れたコラボ製品は、さまざまなスタイルでキャンプを楽しむ人の支持を得ています。なかでも焚き火は人それぞれにこだわりがあるためでしょうか、小型軽量からビッグサイズまで多種多様にそろっています。
そんなテンマクデザインの焚き火シリーズに、新たに仲間入りしたのが「男前ファイアグリル」(9000円/税別)。東京のど真ん中、水道橋にたたずむアウトドアコンセプトのカフェ&バー「BASE CAMP」店主、A-sukeさんのアイデアを詰め込んだちっちゃな焚き火台です。
小さい上に、本体も付属ゴトクもオールチタン製と聞けば、見過ごすわけにはいきません。発売と同時に手に入れた「男前ファイアグリル」を火入れしてきました。
■重量わずか500g!開くだけで組み立て完了
A-sukeさんが目指したのは「開くだけで使えて、灰を落とせばすぐに片付けられる焚き火台」。小さくて軽い焚き火台は組み立てが面倒なものが多く、それでは使用頻度が減るので簡便さにこだわったそうです。
ポリエステル製の収納ケースに入っています。収納サイズは31×16.5×H1.5cm。面ファスナー式で少しゆとりを持たせてあるので、小さなトングや小型鉄板もいっしょにおさめておけそう。
中に入っているのは本体、ゴトク、サポートバーだけです。どれもこれも純チタン! 全部あわせて493g(収納ケース含む)で、本体だけなら415gになります。ただ、あまりにもサポートバーが軽くて細いので、いつかなくしそうでそれが不安といえば不安。
本体を開いてサポートバーをセット。サポートバーを取り付けることで、ネジどめしているところへの負担を和らげます。耐荷重は4kg。ソロ用のクッカーや小さな鉄板であれば問題なく載せられるスペックです。
必要ならゴトクを載せて完成。寒くて凍えそうな日でも、ぱっと広げてすぐに焚き火に取りかかれますね。
■実は長い薪も使えます
小型焚き火台で困るのが、市販の40cmほどある長い薪がはみ出てしまうこと。少しくらいなら、はみ出ても燃えかけの薪が地面に落ちないように見ておけばいいのですが、バランスが悪くて倒れそうになるものもあるわけです。「男前ファイアグリル」はどうでしょうか?
本体は幅25cmなので、サポートバーに少し立てかければ30cmくらいの薪が入ります。
本体はV型に開き、脇から空気を供給する仕組み。空気穴も灰受けもなく、空気がうまく抜けるように側面を風上に向けましょう。風が強くなったら90度回転してプレート面を風上に。本体のプレート面は薪を支えるとともに風防の役割も担っているんですね。
サポートバーを1本取り外せば長い薪もこの通り。約40cmの薪でも意外にバランスよく本体に載っています。ただし、本体は地面に近く、また、燃やしているうちに薪が折れて端っこが地面に落ちるため焚き火シートはマストアイテム。その上でちょいちょい薪を内側に突っ込んでやる必要があります。
風向きと焚き火台の関係、長い薪の扱いなど、“火を操る”という焚き火本来の醍醐味を存分に味わうことができる焚き火台なんですね。
そして料理本の著書を持つA-sukeさん企画ですから、当然、焚き火料理のためのゴトクが付属されています。
ゴトクはシェラカップが載るサイズで、本体プレートに入った深い刻みに差し込めばたとえ薪が触れてもズレ落ちることはありません。別売の「男前グリルプレート」とピッタリ並べられるサイズでもあります。
また、熾火になって火からちょっと距離が遠くなったら、刻みはないけれども下の段にセットしてもよし。
* * *
機能満載、至れり尽くせりの焚き火台ではありませんが、熾きを作りやすく、ひとりで焚き火をしながらつまみをつまむのにちょうどいい焚き火台です。チタン製だから火が消えたら冷えるのが早く、就寝前・撤収時の片付けも簡単ですよ。
>> テンマクデザイン
<取材・文/大森弘恵 写真/田口陽介>
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/343992/
- Source:&GP
- Author:&GP
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