スプーンフルの代表作といえば、両側が開く「マルチトート」。モデルによって両側を開閉するための仕組みがボタンかファスナーかの違いはありますが、全部閉じてぺたんこマチなし、一番下を三角に折り込んでマチあり、サイドの上だけを開く、上は閉じたままで下だけ開く、全開にして敷物に…といった具合に、中に入れる物によって形を変えられるというオンリーワンの機能を搭載しています。
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そんな「マルチトート」なので当然、薪運びに使う人もいたんですが、2020年秋に、より焚き火シーンを意識した待望の「焚き火トート」が誕生しました。サイズは2種類で「焚き火トート#56」(1万780円 マチなしバッグサイズ49×38cm)とちょっと大きめの「焚き火トート#57」(1万4080円 マチなしバッグサイズ69×50cm)です。
従来の「マルチトート」同様、両脇が開くので長い薪だって無理なく運べます。小枝など焚き付けを拾いにいくときには両脇を閉じることだってできますよ。
「焚き火トート」は
・両脇にウイングがついていること
・トートバッグの開口部はポールを差し込めるようになっていること
この2点が「マルチトート」との違いになります。ポールとロープを各2本、ペグ6本を用意すればテク不要で焚き火台の風防を作れます。
▲(左)「焚き火トート#56」上W76/下W130×H52cm (右)「焚き火トート#57」上W100/下W180×H72cm
焚き火台とトングやグローブなどをまとめて運び、キャンプ場では薪運びや風防にすることを考えると、ソロやデュオ用の小さな焚き火台は#56、ファミリー用の背が高くて幅広い焚き火台は#57向きと言えそうです。
ポールは付属されていないので、φ20mm以下の棒を2本用意しましょう。
ちなみにウイング部分は自由に角度を変えられますが、タープをたてるときと同じで、ウイングと張り綱の長さと角度をそろえるとピタッと決まりますよ。
反対側をペグでとめれば安定感が高まります。生地をピンと張れるのが気持ちいい!
火の粉に強い8号帆布を、熱に強いケブラー糸で縫い合わせています。とはいえ帆布だって長く炎が当たると燃えます。ケブラー糸は炭化するので焚き火と近づけすぎないようにしましょう。
スプーンフルの生みの親、椎名哲朗さんに「もともと帆布のマルチトートも工夫次第で風防幕を作れます」と教えてもらったので「帆布マルチトート(超特大)#26」(1万4080円。マチなしバッグサイズ101×73cm)で風防幕を作ってみました。
超特大サイズの#26はローテーブルがすっぽり入ります。まだまだ余裕がありますが、入れすぎると持ち上げるのが大変なのでローチェアやベンチ、ローテーブルなど2〜3のファニチャーをまとめるくらいにしたほうがいいかも。
「焚き火トート」とは違ってポールを入れるスリーブがありません。グロメットが5個あるので白いひもでポール(ホームセンターで手に入れた焼杭)に巻きつけ、青い張り綱を使ってたてました。
146×H101cmの風防幕なのでローチェアに座っても頭くらいまで風を遮断してくれます。ちなみにポールは2本でも設営できますが、生地が大きいのでたるみがでやすいため、真ん中にポールを追加して生地に張りをもたせました。
#26は10号パラフィン帆布を使っているので、焚き火に近づけすぎるのは避けたほうがいいようです。そこで#26は背中側の風よけ、「焚き火トート」を焚き火の風防にしてみました。
2枚の風防のおかげでしょうか、風による燃えすぎを防いで薪の消費ペースがゆるやかになりますし、冷たい風を防ぐのであたたかい。焚き火の熱が逃げにくいような気もします。
* * *
荷物や薪を運んで、キャンプ場では風防に。ほかにもグロメットを利用して熱に強い簡易タープも作れそう。両脇が開く帆布製トートは焚き火との相性バツグンです。
>> スプーンフル
<取材・文/大森弘恵 写真/田口陽介>
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/346291/
- Source:&GP
- Author:&GP
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