キャンプを本格的に始めるのなら、まず買うべきたった2つのアウトドアギア

<不自由を自由にする野営スタイル>

「不自由は自由だ!」をモットーに、不便がいっぱいな自然の中でいかに快適に過ごせるかを考え、キャンプをしているRYUです。

最近よく聞かれるのが、「キャンプを始めるなら、何から買えば良い?」という質問です。数あるキャンプギアの中で「何を買ったらいいのか」「せっかく買うのだから失敗したくない!」そんな悩みはすごく多いと思います。しかも、アウトドアギアは数多く、クオリティも値段もピンキリです。

そこで今回は、そんなキャンプビギナーの悩みに答えるとともに、おすすめのアイテムをその理由とともに紹介します。

昨年10人に相談され、実際におすすめしたギアをぜひご覧ください!!

■キャンプを本格的に始めるならまず買うべきギア

結論からいいます!

キャンプをこれから本格的にするのであれば、まず買うべきはズバリ、ちゃんとした「寝袋(シュラフ)」と「マット」です。

理由は簡単。1つは寝具なので、人に借りにくいギアであること。もう1つは、これさえあればどこでも寝られるし、防災グッズとしても重宝するから(防災グッズに関する記事「キャンプ道具は防災グッズ!災害に備えて準備したい「最低限必要なアウトドアギア15選」も書いてますので、そちらも読んでみてください)。

そして、この2つは結構かさ張るので、これだけは持ってきてくれると、一緒に行くベテランキャンパーさんも助かるのです。私もビギナーさんを連れて行くときには、必ずこの2つは持ってきてもらうようお願いしています。

■冬用寝袋を用意すべし!

寝袋は、キャンプで絶対に使うギアです。でも他人のを使いたくないという人もいますし、借りたものを汚したら悪いとか、結構気を使うギアです。

では実際にどんな寝袋を用意した方が良いかというと、冬を含む3シーズン用の寝袋を買うことをおすすめします。

アウトドアグッズのショップに行くと、初心者には春から夏にかけての3シーズン用寝袋を勧められることが多いと思います。私も実際にそうでしたが、初心者は冬にキャンプへ行かないだろうということからだと想像します。

確かに冬キャンプはハードルが高いと思われがちですが、実は冬こそキャンプビギナーには体験して欲しいのです。

なぜなら、冬は虫がいなくて快適ですし、空気も澄んでいて夜空もきれい。そしてキャンプの醍醐味、焚き火のありがたみを実感してもらえるから。そんな時に、冬用の寝袋があれば、初心者でも問題なくキャンプを楽しめます。

夏は、平地のキャンプ場(地域によりますが)であれば基本的に寝袋が要りません。もし少し肌寒い場所であれば、冬用の寝袋でもジッパーを開けて寝るとか、上からかけるだけすれば、十分快適に寝れます。

ひと口に冬用の寝袋といっても、さまざまなタイプがあるので簡単に説明します。

ほとんどの寝袋には「リミット(限界)温度」と「コンフォート(快適)温度」が設定されています。限界温度とは、この温度での使用には工夫をすれば寝ることができる、という温度。工夫とは、中に着るものや、カイロを入れるとか、湯たんぽを入れるとか、毛布を追加するとか、シェラフ(寝袋)カバーを追加するとか、のことです。

快適温度とは、寒さを感じることなく快適に熟睡することができる温度のことです。ほとんどの寝袋メーカーの最上位(最も寒い時に使える)モデルの快適温度は-10℃くらい。関東近郊のキャンプ場であれば、ほぼ問題なく寝られます。

最上位なので他のモデルより高めなので、まずこれを買うの? と思われるかもしれません。が、とりあえず安いものを買って、寒いからと別の寝袋を追加したり、買い換えたりすることを考えると、最初からいいものを購入しておいた方が、無駄がなく、睡眠に関しての悩みから解放されるので、満足度は高いと思います。

特に冬キャンプでは、睡眠時の寒さ対策が鍵。寒い日でも安心して寝られれば、冬キャンプは怖くありませんし、きっと好きになるはずです!

■クローズドセル型のマットを購入すべし!

寝袋は大事ですが、それだけでは快適に寝られません。寝袋の下に敷くマットも重要です。「マット」には、大きく分けてクローズドセル型とエア注入型の2種類があります。

エア注入型は、文字通り空気を入れて膨らますタイプで、圧倒的に軽量コンパクトなのが長所です。ただし膨らます手間と、撤収時に空気を抜く手間、そして穴が空いたら使えなくなるという短所があります。

一方で、クローズドセル型は、エア注入型と比較すると重くてかさ張るというデメリットがありますが、丈夫であること、すぐに展開できて、すぐにしまえるというメリットがあります。

どちらも使った結果、断然クローズドセル型をおすすめします。

理由はまず、丈夫であること。今使っているマットは、約7年、野営で使っていますが現役です。焚き火の火の粉が飛んで多少焦げても問題なく使えますし、岩や、ナイフなどで傷ついても大丈夫。

一方でエアのタイプは、これらの理由で穴が開いたら、その日寝られないわけです。これは一大事ですよね? マットには、寝心地を追求するだけではなく、大地からの熱を遮断すると言う大事な役割があります。寝れないだけではなく、冷えた大地からの冷気がどんどん体温を奪うことになります。

エベレストのような高山に登る登山家は、鉛筆1本の重さまで考え荷物の重量を極限まで減らしますが、その登山家がクローズドセル型のマットを使っているのを見て、なぜだろう? と思ったことがありますが、これは上記のような理由からでした。

もう1つの理由は、設営撤収が楽な事。これだけ丈夫なクローズドセル型であれば、岩にちょっと腰掛ける時や、焚き火を囲んで団らんする時など、サッと出せてパッと仕舞えるから、さまざまなシーンで使えます。

ボーっとする時は敷布のように、焚き火の時はソファ代わりに、寝るときは寝袋の下に敷いて寝ます。これさえあれば、イス要らずなんですよ!

展開と撤収が早いってとっても大事なんです。

■一体、どんな寝袋とマットを買えばいいの?

ここまで、寝袋は冬用の快適温度が-10℃くらいまでのもの、マットはクローズドセル型とそれぞれの理由を説明してきましたが、この2つのアイテムの中でもおすすめを紹介します。

まず寝袋のオススメは、モンベル「ダウンハガー800 #0」です。これは実際に使っていますが、快適温度-7℃、限界温度-14℃、重量1090gです。

いい点は、このレベルの快適温度の寝袋の中では軽く、コンパクトになること。そして縦横に伸びる設計になっているので、マミー型(芋虫みたいな形)の寝袋にしては、とても広々、快適に寝れます。だだ、欠点が、ジッパーが途中で噛みむこと。足から頭までジッパーを閉める間に、10回は噛みます(イメージです)!笑

▲写真は別モデル

次におすすめは、ナンガ「オーロラ900D X」。この寝袋は、快適温度-10℃、限界温度-19℃、重量1400gです。ナンガはジッパーの開閉がとってもスムーズでノンストレスです。

ジッパーくらいいいじゃない? と思われる方がいると思いますが、厳冬期にジッパーを閉めないと、命に関わりますし、眠い時に、ジッパーの開閉がうまく行かないと、かなりイライラします。

お勧めして買った方たちは、「本当に快適で、家の布団より気持ちい!」という意見ばかりでした。

クローズドセル型マットはサーマレスト「Zライト ソル」一択。長年愛用しているのですが、本当に安心感があります。冷気をどれだけシャットアウトできるか? というR値は2(高ければ高いほど良い)で、これはクローズドセル型ではトップクラス。

R値は、内部に空気があるエアーマットの方が高いのですが、Zライト ソルで−10℃の時に寝ても寒いと感じたことはありません。寝心地もいいですし、簡易に気軽に使えるところが最高に気に入っています。とにかく暖かさを重視するならばエアーマットもいいと思いますが、関東のキャンプ場で冬キャンプをするくらいであればサーマレストで十分だと思います。

※  ※  ※

いかがでしたでしょうか? この2つがあれば、初めてでも快適にキャンプで寝られますし、災害時の備えにもなります。ぜひ、これから本格的にキャンプをしてみたい! 野営をしてみたい! という方は参考にしてみてください。

>> 連載

(文・写真/RYU

RYU/横浜元町ミリタリーキャンパー

RYU/「不自由は自由だ!」をモットーに、不便さの中でいかに快適に過ごせるかを考え、キャンプをしております。 経験、スタイルを問わず、少しでも参考になる情報を発信して行きたいと思います。Instsgramアカウント:@ryu chikazawa、YouTubeアカウント:Ryu outdoor ch #不自由は自由だ #アウトドアをこじ開けよう「初代 @sotoshiru アンバサダー」「@tobuy_official インフルエンサー」

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