チャットによる顧客対応やニュース記事の生成を担うAIライターは、有用な反面、悪用されるリスクもある。自然言語ジェネレーター(NLG)が高度化するにつれて、こうしたリスクが高まることから、ペンシルベニア州立大学の研究者らは、AIライターの書いた文章を判定する技術を開発しようとしている。
研究者らは8種類の最先端NLGを分析し、マシン分類子によって検出できるかどうかを確かめた。各ジェネレーターの文章作成スタイルを知ることで、セキュリティの脅威に備えるのが目的だ。
検出モデルを開発しマシン分類子を特定
研究者らは複数の検出モデルを開発し、人間のライター1人と8種類のNLG(CTRL、GPT、GPT2、GROVER、XLM、XLNET、PPLM、FAIR)の書いた文章を分析している。
最近発行された1000本以上の政治ニュースのタイトルとコンテンツを収集。各ジェネレーター同じ条件のもと、タイトルとプロンプト入力により記事を生成した。
検出モデルによって、まず文章が人間によるものかNLGによるものかを判別できるかどうかをテスト。次に各検出モデルの機能を分析して、文章がどのNLGによるものかをマシン分類子から見分けようとした。
AIによる文章は単語数と特徴から判別できた
一連のテストからはNLGはまだ、人間と区別がつかないほどのレベルに到達していないことが判明。ほとんどのジェネレーターは、文章の単語数と特徴を調べるだけで、AIによって書かれたものだと判別できた。
ただし、GROVER、GPT-2、FAIRといったNLGは、すべてのテストで判別の難易度が高く、しばしばマシン分類子による検出がむつかしかったという。
GPT-3含め、より洗練されたNLGの登場により、AIライターの生成した文章の判別は今後さらにむつかしくなると予想され、研究者らは検出モデルの改善を目指す。
参照元:Researchers test detection methods for AI-generated content/ Penn State News
- Original:https://techable.jp/archives/148770
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:YamadaYoji
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