ビジネスアプリケーションのフロントエンド構築は車輪の再発明、つまりすでに存在する技術をまた作ってしまう作業であることが多いが、企業によってニーズがそれぞれ少しずつ異なるため自動化が難しい部分でもある。Kleeenはこの問題を解決しようとする新しいスタートアップで、最近のデータセントリックなアプリケーションに適したユーザーインターフェイスとエクスペリエンスの構築に取り組んでいる。かつてベイエリアでUI / UXスタジオを営んでいたチームが始めたこのサービスを利用すると、ウィザードのようなインターフェイスでアプリの定型的なエレメントを作り、企業のデザイナーや開発者はアプリのカスタムエレメントに集中できる。
米国時間2月23日、KleeenはFirst Ray Venture Partnersが主導するシードラウンドで380万ドル(約4億円)を調達したと発表した。Leslie Ventures、Silicon Valley Data Capital、WestWave Capital、Neotribe Ventures、AI Fund、エンジェル投資家グループもこのラウンドに参加した。Neotribeは150万ドル(約1億5800万円)のプレシードラウンドを主導しており、Kleeenのこれまでの調達金額は530万ドル(約5億5800万円)となった。
Kleeenの共同創業者でCPO兼プレジデントのJoshua Hailpern(ジョシュア・ハイルパン)氏は筆者に対し、自分が働いていたスタートアップが売却された後にフロントエンドの設計とエンジニアリングに特化したB2Bのデザインスタジオを立ち上げたと述べた。
同氏はこう語る。「何度も同じパターンの繰り返しだと気づきました。顧客のところに行くと『史上最高のアイデアがあるんだ。これとこれとこれをしたい』と言われます。そのようなクールなことをたくさん聞かされ、我々は『そのお手伝いをさせてください』と答えます。しかしその後、結局そうはなりません。プロダクトを作る際に、プロダクトのショーケースがあり、そのプロダクトをサポートするのに必要なパーツがすべて揃っていても、誰かが設定画面を気に入ったからといってそれで契約を取れるわけではないのです」。
何をしようとしているか、ユーザーにとって何が必要かをシステムに伝えられるようにするというのがKleeenの考え方だ。結局、企業が基本的な構成要素に求めることは、多少の違いはあるものの、大きな違いはない。必要なことをシステムに伝えるとKleeenがユーザーインターフェイスとワークフローを生成し、このモックアップを動かすためのサンプルデータも生成する。
おそらく数回反復した後にこの作業が完了すると、KleeenがReactのコードを生成し、開発チームはこのコードを直接扱えるようになる。
Kleeenの共同創業者でCEOのMatt Fox(マット・フォックス)氏は、同社のプラットフォームをすべての人が何でもできるものにするつもりはないという。
フォックス氏は「ノーコードの分野であらゆるユースケースをカバーしようとする場合、どんなアプリでも作れるということはおそらく優れたアプリは作れないということです。マッチングアプリのBumbleのように左右にスワイプして次の相手を見つけるアプリを作りたい人にとって、我々のアプリケーションプラットフォームは向いていません。我々はデータを集約するワークフローに的を絞っています」と語る。同氏は、情報の分析や監視、そして重要なこととしてその情報に対してアクションを起こすアプリを開発する際にはKleeenが最適だと強調した。アクションを起こすという部分が、一般的なビジネスインテリジェンスプラットフォームとの明確な違いでもある。
カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Kleeen、資金調達、ノーコード
画像クレジット:Kleeen
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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Kaori Koyama)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2021/02/24/2021-02-23-kleeen-raises-3-8m-to-make-front-end-design-for-business-applications-easy/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Frederic Lardinois,Kaori Koyama
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