全国56都市の3Dモデル化が完了! 国交省主導の「Project PLATEAU」

「日本全国の都市を3Dモデル化する」。その壮大な目標に思わず胸がワクワクしてしまうProject PLATEAU(プロジェクト プラトー)は、国土交通省が主導で日本全国の3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化を目指している。

これまでTechableでも複数回にわたり取り上げてきた同事業は、2020年度の事業として全国56都市の3D都市モデルの整備をついに完了させ、開発したユースケース44件を公開した。

都市空間をデジタルに再現する

そもそも3D都市モデルとは、実世界(フィジカル空間)の都市を、仮想的な世界(サイバー空間)に再現した三次元の都市空間情報プラットフォームのことをいう。プロジェクト プラトーは、二次元の地図に建物・地形の高さや建物の形状などを掛け合わせて三次元の地図を作成。そこに建築物の名称や用途、建設年などの属性情報を加え、「都市空間そのものをデジタル上で再現した」という。

3D都市モデルを実現することでどのようなメリットが生まれるのか。同プロジェクトによると「これまで各省庁や地方自治体に分散していた建物の情報や人口流動、環境やエネルギーのデータなどを三次元化した地形データと統合することで、都市計画立案の高度化や、都市活動のシミュレーション、分析等が可能になります」という。

都市モニタリングから防災まで

これまでプロジェクト プラトーは、地方公共団体・民間企業・大学・研究機関と提携し、実際に3D都市モデルがどのように社会にインパクトをもたらすものなのか、実証実験を行ってきた。

例えば、九州工業大学との実験では、「都市活動モニタリング」を実施。異なる2種類の電波(Wi-Fi、4G/LET)を用いて測定エリアの人数を推定し、比較分析を行うなどして3D都市モデルと組み合わせた都市活動モニタリング手法の確率を目指している。

また、森ビル株式会社とは防災を目的とした屋内外をシームレスにつなぐ「避難訓練シミュレーション」を実施。虎ノ門ヒルズビジネスタワーの緻密な屋内モデルを制作し、3D都市モデルと統合。屋内と屋外をシームレスに繋いだバーチャル空間を構築したという。ちなみに、現在PR TIMES STORYでは、プロジェクト プラトーの誕生秘話が公開されている。気になる読者はぜひチェックしてみて欲しい。

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