ソフトバンクやKDDIなど21社、接待問題踏まえNTTによるドコモ子会社化に意見書

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ソフトバンクやKDDIなど通信事業者21社は4月5日、NTT持株会社によるNTTドコモの完全子会社化について、徹底した真相究明を求める意見書を総務省に提出しました。

接待問題により行政が歪められていないかの徹底した検証求める

今回、ソフトバンクやKDDIが総務省に提出した意見書は、有識者会議「公正競争確保の在り方に関する検討会議」が3月3日に公開した報告書案に対するもので、以下の3点を求めています。
 

  1. NTT持株会社による総務省幹部への接待問題により、情報通信行政が歪められたのではないかという国民の疑念を踏まえ、情報通信行政検証委員会による徹底した真相究明。
  2.  

  3. 情報通信行政検証委員会の検証結果を踏まえ、公正競争確保の在り方に関する検討会議がまとめた報告書の内容を改めて議論し、その内容を報告書に反映すること。NTTドコモの子会社化に関連した、NTTコミュニケーションズやNTTコムウェアの子会社化などが行われないよう、総務省によるNTT持株会社への指導徹底。
  4.  

  5. NTT持株会社と総務省の関係により、行政の公正性に対する疑義を踏まえて、NTTグループの在り方を含めた必要な検討。

 

「検討」開始と「報告書」公開後の接待問題発覚を問題視

ソフトバンクやKDDIなどによる今回の意見書では、NTTによるNTTドコモの完全子会社化が完了するまで、総務省が特段の措置を講じることなく、手続き終了後に「公正競争確保の在り方に関する検討会議」を設置していることを問題視しています。
 
また、接待問題が引き起こした通信行政への疑義という、事情の変化を踏まえずに公表された報告書案に基づいて取りまとめを進めるのは不適切だ、と指摘しています。

2020年11月にも意見書を提出

NTT持株会社によるNTTドコモの子会社化については、2020年11月、ソフトバンクやKDDIなど27社が「政府の方針に逆行しており、独占回帰だ」とする意見申出書を総務省に提出しています
 
総務省はその後、有識者会議「公正競争確保の在り方に関する検討会議」を設置して2020年12月に検討を開始、2021年3月3日に報告書案を公開しています。
 
しかし、報告書案が公開された直後に、NTTによる総務省幹部への接待問題が発覚しており、武田総務大臣は国会で「国民の疑念を招く事態となった」と陳謝しています。
 
なお、2020年11月の意見申出書の提出者として名を連ねていた楽天モバイルは、今回の意見書の提出者には含まれていません。
 
 
Source:ソフトバンク, KDDI, 総務省
(hato)


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