ワンポールなのにポップアップという画期的な構造で昨年春に衝撃デビューを果たしたハイランダーの「フィンガル」。
ポップアップでスピード設営ができて、しかも500×400×H240cmの超大型テントという二重の驚きで話題となったのですが、区画サイトに入れづらいのも事実。もうひと回り小さいものがあればいいのに…。という声が届いたのか、2021年春、画期的構造はそのままに、ソロ向きの「フィンガルソロ」が登場しました。
ポップアップでワンポールという構造、本当のところはどうなんでしょうか。使い勝手を検証してみましょう。
収納サイズはφ62×12cm。よくあるポップアップテント同様、ディスク型の収納袋です。ハンドルのほかに、2本のストラップが伸びているのでこうやって背負って持ち運んでもよし。フェスなど駐車場から歩いてサイトに向かうときに重宝しそうです。
内容物はテント本体とポール、張り綱、ピンペグ。わずかこれだけなので非常に軽く、総重量は3.84kg。かさばりますが、持ち運びが苦にならない重量に収まっています。
ポップアップテントだから、ひとまとめにしていたベルトを外せばワイヤーの力で自然に広がっていきます。
広がるとよくあるポップアップテントのような形状になるので、その状態で設営場所を確定。周囲をペグで固定していきます。
中心にポールを中心にセット。本体に内蔵されているポールはグラスファイバーですが、天井を突き上げるポールはスチール製。細めですが安定しています。
設営の準備はたったこれだけ。3分もあれば設営できました。早い。
設営サイズは310×250×H145cm。中に入って立つことはできませんが、幅・奥行きはファミリーテント並み。ソロなら荷物を広げても余裕があります。
付属のインナーテントは奥半分で手前は土間になります。
インナーのフロアは285×105cmで、ソロ利用にしてはゆったりしています。前面のパネルは全メッシュで風通し良好だし、背は低いけれど開放感もありますね。
また、ポップアップテントらしく壁が外側に引っ張られているので、同サイズの一般的なワンポールテントよりも広く感じます。
フライのパネルもメッシュにできるので、夏のムシムシ湿気の不快感を軽減できそうです。
両サイドにも大型メッシュ窓を搭載。雨の日は張り綱で引っ張ってひさしにするとよさそう。
インナーテントは吊り下げ式。付けたまま設営・収納できますが、あえて取り外してシェルターとして利用してもOK。ポールのすぐそばに椅子を置いて座れるので、インナーを装着しているときよりゆとりを感じます。インナーをはずし、コットを入れてゴロゴロするものぐさキャンプにいいかも。
手持ちのキャノピーポールを使ってパネルを張り出すことでより開放的になります。これだけ簡単に設営できるなら、デュオキャンプのリビング、遊び道具の収納場所、子供の隠れ家などサブテントとして持ち運んでもよさそう。
* * *
ポップアップテントにつきもののさまざまな不安で「フィンガル ソロ」に手を出せずにいた人もいるかもしれませんが、ご安心を。
ポップアップテントでは、設営が簡単でも撤収に苦労しそうなイメージがあります。大抵の場合、ぺたんこにはなるけれど、収納袋に入れるにはさらに半分の大きさにしなくてはならない…という段階で途方にくれます。
無理せず半分にたためる場所を探していると、自然に小さな円がふたつ生まれます。そうなったらしめたもの。このコツさえわかればどんなポップアップテントでもたためますよ。
>> ナチュラム
<取材・文/大森弘恵 写真/田口陽介>
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/368118/
- Source:&GP
- Author:&GP
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