iOS14.5の新機能のひとつとして、「アプリのトラッキングの透明性」(ATT)が挙げられます。アプリに他社のアプリやWebサイトを横断してアクティビティを追跡することを許可するかどうか、ユーザー自身が選択できるようにするのがATTですが、広告から大きな収益を得ている中国Alibabaは、同機能のビジネスモデルへの影響を憂慮しており、協議を行っている、と報じられています。
Alibabaはポリシーへの対処方について合意に至らず
サブスクリプションメディアThe Informationによれば、中国杭州市のAlibabaの本社に5人のマーケティング業界の役員たちが集い、どのようにして「アプリのトラッキングの透明性」から収益を守ることができるか話し合ったとのことです。しかしながら、現在のところAlibabaはATTへの対応に関して意見の一致には至っていない模様です。
中国は、Appleにとって最も大きな市場のひとつであり、同国内には3億台以上のアクティブなiPhoneが存在するとされています。Appleがアプリのユーザーデータの取り扱い方を規定することで、収益の40%を広告収入から得ているAlibabaのような企業には大きな影響が出るといわれています。
ポリシー違反のアプリはApp Storeから削除も
今年の始め、中国企業数社がiOSのプライバシーシステムを回避し、トラッキング不許可とされていてもユーザー追跡を試みようとしている、との報道がありました。Appleはこれに対して、”アプリのトラッキングの透明性はどの地域でも当てはまる”と声明を発表しており、ポリシーを違反したアプリはApp Storeからの削除もあり得るとしています。
Appleの新プライバシーポリシーに反対の意を表明しているのはAlibabaだけではありません。Facebookも兼ねてから大々的に新聞広告を掲載するなど、AppleのATTに反する姿勢を見せています。
Source:The Information via 9to5Mac
Photo:Danielinblue/Wikimedia Commons
(lexi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-364893/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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