株式会社中国放送(RCC)は、ヤフー株式会社が提供しているスマートフォン向け防災通知アプリ「Yahoo!防災速報」との連携を開始。今後、RCCが得た災害情報を同アプリ内の機能「災害マップ」に投稿するとともに、「災害マップ」へのユーザー投稿などを災害報道に活用していくようです。
広島エリアの防災を強化
「災害マップ」とは、自治体や気象庁などの公的機関から発信される情報に加え、ユーザーが投稿する現在地の災害状況を共有できる機能。2019年10月に1ヶ月限定の機能として「Yahoo!防災速報」に試験的に導入され、その反響から2020年3月に正式提供を開始しました。
当初は、個人ユーザーの投稿のみに限られていましたが、2020年9月よりヤフーと「災害マップ」パートナーに関する契約を締結した団体や企業も投稿することができるようになっています。
このたびRCCはヤフーとこの契約を締結し、広島エリアの災害情報の投稿を開始。同時に「災害マップ」に寄せられた広島エリアの災害情報をレギュラー番組の天気コーナーや災害時のテレビ報道で紹介するとのことです。
「災害マップ」とは?
「災害マップ」は、災害状況の早期把握により、適切な避難判断を促すことを目的とした機能です。ユーザーは、大雨・洪水・強風などの災害状況と電気・ガス・水道という3種類のライフラインの異常を投稿することが可能になります。
九州や東北など広範囲で発生した「令和2年7月豪雨」の際は、約1か月間に7万8千件以上の災害状況と、33万件以上のライフライン状況が投稿され、多くのユーザーが身の回りの状況を共有しました。その後、NPO団体や報道機関をはじめとする企業からの投稿も可能となったことで、より多くの情報共有が実現しているようです。
多くの情報が寄せられる「災害マップ」では、情報の信頼性を維持するため、投稿者に条件を設定しています。例えば、「災害状況」の投稿をするには「異常感知通知」「避難情報 (避難準備、避難勧告、避難指示)」「大雨危険度通知 (警戒レベル3相当以上)」のプッシュ通知が届くことが必要だったり、「ライフライン状況」の投稿には「ライフライン状況の共有にご協力ください」というプッシュ通知を受け取ることが必要だったり。また、企業からの投稿も、パートナー契約のもと信頼性の高い情報が投稿される仕組みとなっています。
災害にいち早く対応するには、正しい情報を迅速に把握することが重要です。そういった点で「災害マップ」は、多くの人の行動判断をサポートしてくれる機能と言えるかもしれません。
(文・Higuchi)
- Original:https://techable.jp/archives/154804
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口
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