一流バリスタの技に迫る!至高の一杯のためのコーヒーメーカー3選【コーヒーメーカーの最新結論】

【特集】コーヒーメーカーの最新結論

リモートワークが主流の昨今、カフェやオフィスに頼っていた本格コーヒーを自宅のワークスペースに導入したいという人も多いだろう。どんなマシンを選べばいいか、プロに指南してもらった。

*  *  *

■自分のニーズに合ったものを選ぶのが一番

ミル付きの全自動からBluetooth対応機など、コーヒーメーカーの種類も様々。どの機能を優先すべきか、堀口珈琲の小川さんに伺った。

「ハンドドリップもマシンも、おいしさを引き出す抽出理論は変わりません。まずは抽出効率に注目してチェックしてみて」

抽出効率とは豆の成分の溶け出しやすさ。良質な成分が多く出せるとおいしさにつながる。

「湯の温度が高いほど、豆の粒度が細かいほど、豆量が多いほど抽出効率は上がります。ただ湯の温度が高いと香りがよく立ちますが苦みも出て、豆の質が悪いと、よくない成分もしっかり出てしまいます。浅煎りの豆をあっさり抽出したいときなど、豆によっては湯の温度や粒の粗さが設定できるとベター」

ミルは均一に挽けるコニカル(コーン)式を選びたいが、粉で購入するより飲む都度に挽いた方が風味が断然よいので、簡易的なミルでもあった方がいい。また、抽湯時に粉の特定部分だけにお湯をかけたり、だらだら時間をかけて抽出すると望ましくない成分が抽出されるので、シャワーヘッドなどお湯の落ち方の工夫や設計にも注目を。

「機能だけではなく、自分のニーズに合ったものを選ぶのが一番。デザインや静音性、手軽さなど、自分が何を求めているかを考え、最適な一台を探してみてください」

堀口珈琲OtemachiOne店店長 小川元樹さん
堀口珈琲抽出セミナーの責任者を務めた後、2020年オープンの堀口珈琲OtemachiOne店の店長に就任。店舗設置の高性能ドリップマシン「SERAPHIM」の味作りにも関わる

 

■一流バリスタのハンドドリップの技に迫る至高の一杯のためのマシン

豆の量と湯量の黄金比、蒸らし時間や湯の温度など、コーヒーの味を決定づける工程を徹底的にプログラミング。それぞれの流儀を極めた究極のコーヒーメーカーに注目!

1. 珈琲界のレジェンドが監修。透明感のあるまろやかな味を実現

ツインバード
「全自動コーヒーメーカー(CM-D457B)」(実勢価格:約4万円前後)
・ミル付き
・蒸らし機能
・湯温調整
・シャワードリップ

「カフェ・バッハ」店主の田口護氏が監修し、自身のハンドドリップの技を再現。豆の挽き加減は3段階、抽出温度は83°Cと90°Cの2段階に調整でき、自分好みの組み合わせが追求できる。香り、音、五感で楽しめるデザイン。サイズ:W160×D335×H360mm、容量:450ml(3杯)

▲6方向から内側に向けて斜めに均一に湯を注ぐシャワードリップ。杯数に応じた3段階の湯量調整で最適な蒸らしを可能にした

▲新潟・燕三条製の低速臼式フラットミルで、摩擦熱を抑えつつ、粗・中・細の3段階に調整。ミル刃はさびにくいステンレス製

 

2. マニアも大満足。自分好みのレシピを徹底的に極められる

HARIO
「スマートXマイスター」(参考価格:約4万3780円)
・蒸らし機能
・湯温調整

Bluetooth対応のコーヒーメーカー。豆を挽く粗さや粉量、設定湯量、湯温(80〜96°C)、蒸らしの湯量、排水スピード(1〜15レベル)、インターバルなど細かな設定がアプリで操作できる。サイズ:W275×D125×H335mm、容量:700ml(2〜5杯)

▲コーヒードリッパーはコーヒーの旨みや香りを引き出す円すい形の「V60」。湯の沸きが早く、タンクに熱湯を注いでもOK

▲好みの設定をマイレシピとして保存したり、有名バリスタのレシピをダウンロードしたり。クラウド上でシェアレシピの共有も

 

3. メリタ式の一つ穴ドリッパーによる絶妙な抽出時間

メリタ
「アロマフレッシュ」(実勢価格:3万8500円前後)
・ミル付き
・蒸らし機能

独自の抽出理論を搭載した人気モデルがコンパクトになって4月に新登場。3段階に挽き分けるコニカル式のミル、メリタ独自の豆と湯量の黄金比(豆8gに対し、湯140ml)、一定の抽出温度(91〜94°C)をプログラム。サイズ:W235×D205×
H400mm、容量:750ml(6杯)

▲メリタ式一つ穴フィルターで、コーヒーと湯が接する時間をコントロール。湯をかける時間や蒸らし時間をオートで調整

▲水を注ぎやすい横付けリムーバブル水タンクや、取り外しができるコーヒーホッパーなど、最小限の設置スペースを実現

>> コーヒーメーカーの最新結論

※2021年5月6日発売「GoodsPress」6月号112-113ページの記事をもとに構成しています

<取材・文/嶺月香里>

 

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