スイッチサイエンスは5月25日、中国深センの産業用ロボットメーカーElephant Robotics(エレファント・ロボティクス)が開発した低価格なロボットアーム「myCobot」の発売を国内で初めて開始したと発表した。
今回発売されたのは、ロボットアーム本体の「myCobot 280」と、それを固定する「ベース」2種、アーム先端に取り付けて使う「エンドエフェクター」2種となる。
myCobot 280は、小型、安価、軽量な学習用ロボットアーム。Elephant Roboticsの主力製品である産業用ロボットアームと基本的に同じ6軸構造であり、制御システムには日本でも広く普及しているM5Stack(エムファイブスタック)シリーズの「Basic」が使われている。また、ロボット開発用のソフトウェアプラットフォームROS(ロボット・オペレーティング・システム)にも対応している。
プログラミングは、Elephant Roboticsが提供する総合ロボット制御環境「myStudio」で行えるほか、ROS、Arduino IDE、同社の産業用ロボット制御環境「RobotFlow」も使える。
M5Stackとは、ArduinoやRaspberry Piのような開発ボードのこと。ただし他のボードと異なり、液晶ディスプレイ、スピーカー、USBポート、microSDカードスロットを備え、BluetoothとWi-Fiの接続も可能な高機能なもので、初心者にも比較的簡単に扱える。
アームの先端には、M5Stackシリーズの最小ユニットであるATOM Matrixが搭載され、補助的なディスプレイとして使うこともできる。
オプションのエンドエフェクター(アームの先端で物を使うなどの実際の作業を行う装置)には、小さな物を掴める「myCobot用グリッパー」と、紙などグリッパーでは掴みにくいものを空気圧で持ち上げる「myCobot用吸引ポンプ」が用意されている。
myCobot 280を固定するベースは、吸盤を利用する「myCobot用フラットベース」と、クランプで固定する「myCobot用Gベース(クランプ)」の2つ。
myCobotの仕様は次のとおり。
- 軸数:6軸
- ペイロード:250g
- アーム長:350mm
- 作業半径:280mm
- 精度:±0.5mm
- 重量:850g
- 電源電圧:12V
- 動作温度:-5°〜45°C
- USB Type-Cコネクター(M5Stack Basic本体)
価格は次のとおり(すべて税込み)。
- myCobot 280本体:8万5140円
- myCobot用フラットベース:7227円
- myCobot用Gベース(クランプ):7227円
- myCobot用グリッパー:1万4465円
- myCobot用吸引ポンプ:1万6445円
スイッチサイエンス経由でメーカー保証が受けられる。
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