Dataikuは米国時間6月14日「Dataiku Online」と呼ばれる新しい製品でダウンストリームに拡大する。その名が示すように、Dataiku OnlineはDataikuのフルマネージドバージョンだ。これにより、システム管理者や独自インフラを必要とする複雑なセットアッププロセスを経ることなく、同社のデータサイエンスプラットフォームを活用することができる。
Dataikuという名を聞き慣れない方のために説明すると、このプラットフォームでは、生データを高度な分析に変換したり、データの可視化タスクを実行したり、データに裏づけられたダッシュボードを作成したり、機械学習モデルをトレーニングすることができる。Dataikuは特に、データサイエンティストだけでなく、ビジネスアナリストやあまり技術的な知識が少ない人でも利用できる。
同社はこれまで、大企業のエンタープライズ顧客を中心に事業を展開してきた。現在Dataikuは、Unilever(ユニリーバ)、Schlumberger(シュルンベルジェ)、GE、BNP Paribas(BNPパリバ)、Cisco(シスコ)、Merck(メルク)、NXP Semiconductors(NXPセミコンダクターズ)など、400社以上の顧客を抱えている。
Dataikuを使用するには2つの方法がある。1つは、自社のオンプレミスサーバーにソフトウェアソリューションをインストールする方法。2つ目は、クラウドインスタンス上で実行する方法だ。Dataiku Onlineは3つ目のオプションを提供し、同スタートアップがセットアップとインフラの面倒を見てくれる。
共同創業者兼CEOのFlorian Douetteau(フロリアン・ドゥエトー)氏はこう述べている。「Dataiku Onlineを利用するお客様は、当社のオンプレミス製品やクラウドインスタンスが提供するのと同じ機能、つまり、データ準備や可視化から高度なデータ分析や機械学習の機能まで、すべてを利用することができます。中小企業(SMB)やアーリーステージ企業は、AIプロジェクトから価値を得るためのリソースや技術的な専門知識を持っていないというイメージがありますが、そんなことはありません。データサイエンティストや専門のMLエンジニアを持たない小規模なチームでも、当社のプラットフォームを利用することで、技術的な負担を大幅に軽減することができ、実際にAIをビジネスに活用することに集中できます」。
Dataiku Onlineを利用する顧客は、Dataikuの構築済みコネクターを利用できる。例えば、Dataikuインスタンスを、Snowflake Data Cloud、Amazon Redshift、Google BigQueryなどのクラウドデータウェアハウスと接続することができる。また、SQLデータベース(MySQL、PostgreSQLなど)に接続することも可能で、Amazon S3に保存されたCSVファイル上で実行することもできる。
また、データインジェストの作業を始めたばかりであれば、Dataikuは一般的なデータインジェストサービスとうまく連携する。「Dataiku Onlineのお客様の典型的なスタックは、FiveTran、Stitch、Aloomaのようなデータインジェストツールを活用し、Google BigQuery、Amazon Redshift、Snowflakeのようなクラウドデータウェアハウスに同期します。Dataikuはそれらの最新のデータスタックにうまく適合しています」とドゥエトー氏は語る。
Dataiku Onlineは、Dataikuを使い始めるのに最適なサービスだ。高成長のスタートアップ企業は人手が足りない傾向にあり、できるだけすばやくサービスを立ち上げて稼働させたいと考えているので、Dataiku Onlineからスタートするかもしれない。しかし事業が大きくなるにつれて、Dataikuのクラウドまたはオンプレミスインストールに切り替えることを想像できる。そうすれば会社がスケールアップしても、従業員は同じプラットフォームを使い続けることができる。
カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Dataiku、中小企業、機械学習
画像クレジット:Jason Coudriet / Unsplash
[原文へ]
(文:Romain Dillet、翻訳:Aya Nakazato)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2021/06/15/2021-06-14-enterprise-ai-platform-dataiku-launches-managed-service-for-smaller-companies/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Romain Dillet,Aya Nakazato
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